収入が増えたら金銭感覚がおかしくなるか?【年収200万以下と数千万円の経験】

お金の不安をなくす

 

収入が増えると金銭感覚が狂って、生活が乱れて破産をすると脅されますが、実際はどうでしょうか?

 

結論から言うと、最初からおかしな人がお金を捨てるように使ってしまうだけで、普通の人は大丈夫です。

 

わたしの最低年収は、社会保険なしで200万円以下でした。

逆に最高年収は2,500万円ですが、それ以上の自社株と上場株等の利益が加わって、かなり多い年がありました。

 

それでも水道水をジャバジャバ飲むし、ハーゲンダッツのアイスは贅沢品という意識は変わりませんでした。

 

部屋は風呂にトイレがあるワンルームで、シャワー中にトイレ掃除ができて、便利に感じていました。

 

収入が増えた分だけ貯金をして、リタイア資金が40代で貯まりました。

まともな人なら収入が増えても、おかしなお金の使い方はしません。

 

金銭感覚がおかしくなる人の特徴

 

普通の人の金銭感覚がおかしくなりにくい理由に、社会人としての成長に応じて年収が上がっていく事があげられます。

 

大体は役職に応じて昇給するので、自分がコントロールできるレベルで収入が増えていきます。

 

これに対して、スポーツ選手の破産が目につくのは、若さに対してお金が支払われてしまうためです。

 

ごく一部の選手を除き、手取りの生涯年収はサラリーマンとそんなに変わりません。

年俸5000万円と言っても、一度に高額の給料をもらうと税率が上がり、手取りだと半分くらいになってしまいます。

 

それにプロ選手の寿命は短く、3年で終わる事もあります。

歳をとったらもらえない分を、早めに貰っているのがスポーツ選手です。

 

なのに破産する人は、5,000万円がずっとつづくと思ってお金を使ってしまいます。

 

 

アメリカの元プロ選手の7~8割が破産

 

アメリカでは引退したスポーツ選手の破産が多いため、お金の使い方講習をするほどだそうです。

 

彼らの努力は凄まじいものですが、生まれつきに備わった能力というのもあるはずです。

この、努力ではない部分に支払われた報酬が、制御不能なお金となって破産に追い込むのだと思います。

 

いきなり高額な宝くじが当たった人が、破産をしていく構図と同じです。

お金を手にして人が変わったのではなく、元々の浪費体質が本性をあらわしただけです。

 

努力なしで稼ぐから金銭感覚が狂う

 

夜の仕事で稼いで没落した人が

 

『金銭感覚が狂うよ』

 

と言いますが、これも努力以上のお金を得たために起こる事です。

 

原価500円くらいのお酒を、お酌したら1万円になるというのは、生み出す価値に合わない利益です。

 

お金の性質は不思議なもので、自分が地道につけた実力以上のお金が入っても、出ていくようになっています。

 

かくいうわたしにも、散財歴があります。

 

収入が増えて散財した経験

 

わたしは俗物なので、愚かなお金の使い方をした事があります。

 

ただやってみると、どれも自分には合わないお金の使い方だとわかったので、すぐに正常に戻りました。

金額は最大で300万円くらいです。

 

食費が月に15万円くらい

 

自炊をしないで、デリバリーばかりで暮らしていた事があります。

 

配達の最低価格があって、1回に1500円以上というのが多かったです。

ピザは定番で、ザル蕎麦にエビとかの天ぷらがついて2000円とか、寿司にオカズをつけて3000円とか、毎日そんな食生活でした。

 

こんな生活を1年くらいやっていたと思いますが、ある時、身体が拒否反応を示すようになりました。

 

どのデリバリーも客の満足度を上げるため、ガツンとしたカロリーがあり、味の根底の化学調味料も同じなのでしょう。

 

この経験のおかげで、炊飯器で炊いたお米が一番の好物になりました。

 

車を買ったけど面倒だった

 

就職して収入が増え始めた頃に、中古車を買いました。

 

出不精だったので、車を持ったら外出するようになるかと思いましたが、運転は気疲れするので乗らなくなっていきました。

 

あまりに乗らなかったためにバッテリーがあがり、自転車でバッテリーを買いに行きました。

そして交換してエンジンをかけて、その足で車買取の店に行って売り払いました。

 

車は所有すると何かと手間がかかるので、以降は二度と買っていません。

 

 

家を買ってみる

 

不動産投資に興味があったので、練習がてらに安い家を買いました。

 

早期リタイアして住もうかと思っていましたが、家の風通しに通うだけで満足して、住まずに売りに出してしまいました。

 

ガンガン値下げして、買った時より300万円くらいのマイナスで売りました。

売買で不動産屋とやりとりするのも自分に向いていないし、不動産所有は重荷になるとわかったので、不動産投資はやらない事にしました。

 

関連:家を買って、速攻で売った話【購入編】

 

家も車も、一度経験すれば十分に思いました。

 

金銭感覚がおかしい人は、

『十分』

という感覚がバグっていて、いつまでも満たされないのでしょう。

 

金銭感覚がおかしい人は、別の所に問題がある

 

『お金を沢山もらうと、ロクな事がない』

 

みたいな教育というか脅迫って、感じませんか?

お金を持ったら傍若無人になってしまうとか、そんな呪いのアイテムではないです。

 

お金で出来る事が増えたから、元の人間性が目立つようになっただけです。

 

金銭感覚の異常は過食症と同じ

 

お金を使う事は、食事に似ています。

 

浪費がとまらない人は、過食症と同じように精神的な治療が必要です。

金銭感覚より根深い所に問題を抱えているから、いくらお金を使っても満たされません。

 

だから普通に働いて昇給する分には、堅実に生活を維持できます。

 

パートナーに注意

 

これまでに書いた破産する人の特徴は、実力以上のお金を手に入れた事です。

 

結婚でサイフを一つにするパターンでも、この現象は発生します。

自分であまり稼げない人が、パートナーの収入を手に入れた事で、あぶく銭を手に入れた感覚になります。

 

そして頭がバグって散財が止まらなくなります。

結婚前に相手を観察して、適職診断にも使われるエゴグラムの、FC性が高い人に注意をしてください。

 

関連:自分で適職診断をする方法

 

マイナスの金銭感覚にも注意する

 

金銭感覚がおかしいというのは、お金を浪費するだけとは限りません。

 

自分の労働力を安く見積もってしまうというのも、金銭感覚がおかしい事になります。

病的なまでに自分を卑下して、労力を安く売ってしまいます。

 

浪費が過食症なら、自分を安く売るのは拒食症です。

症状は違いますが、病理は同じです。

 

 

安い給料を受け入れない

 

わたしが手取り200万円以下だったのは、安い給料を受け入れていたためです。

 

本当はもっと高く自分の労力が売れたのに、安く見積もっていました。

そこから何も資格を取らず、2,500万円までいったので、単なる意識の問題でした。

 

『自分は高給を取るに値する人間』

と思う事が、マイナスの金銭感覚を治す第一歩です。