学歴社会の価値観を刷り込まれて、良い大学に行けなかった場合は、一生が真っ暗になると思う方も多いのではないでしょうか。
世の中の就職・転職のアドバイスは、大学の段階でしっかりとしたビジョンを持った人が書いたような、成功の王道ばかりです。
良い大学へ行けなかったり、やる事が定まらずフラフラしていた人がどうすればいいのかという、王道に乗れなかった人がどうすればいいのか情報が少なかったです。
わたしは就活を諦めて新卒からフリーターを始めて、手探りで転職を繰り返しました。
フリーターをしていたおかげで、雇用が流動化した時代に適応できて、転職が苦ではなく適職に就いて30代で年収1,000万円を得ることができました。
これは特別な才能ではなく選択の結果で、誰にでも道が用意されています。
転職をしている中で感じたのが、過去の学歴は普通免許くらいの価値といったところです。
人生は選択肢一つでBADエンドを迎えるほど、単純ではありません。
足踏みが続いた後に急に歯車が合うので、先行きがわからず不安な方も、諦めないで行動をし続けてください。
入れるのがベンチャー企業だけだった
わたしは専門学校卒で、なおかつ何年もフリーターをして職歴を汚していました。
そこからのスタートなので、『入りたい会社ランキング』に載っているような会社は書類すら通らないです。
残っているはベンチャー企業で、無名の会社しかありませんでした。
Gランク専門卒・フリーターは社会的信用ゼロですが、ベンチャー企業も新興なので信用が低いです。
互いに似たもの同士なので、就職市場ではマッチします。
高学歴者はリスクを嫌うのでベンチャーを除外
高学歴の人は、確率的に最適なルートを選びます。
過去の実績がないベンチャー企業は、リスクの方が大きいので選ばずに大企業を目指します。
結果、ベンチャーは学歴不問というわけではないのですが、学歴のハードルは下がります。
大企業を目指す高学歴者と、ルートが分かれます。
ここで人生が逆転する要素があります。
高学歴の人が最適ルートを考える時は、過去のデータを元にしています。
良いと思った頃が絶頂の可能性があります。
株の売買をやると、万事うまくいって株価が絶頂(最高値)だった時に購入して、後は値下がりする動きがよくあります。
今が絶頂の会社は、下がる一方かも知れません。
学歴が足りない人は、そういう絶頂の会社には入れないのですが、結果的に凋落の難を逃れます。
こんな風に、一時的にダメだと思っても人生には波が用意されています。
ベンチャー企業の先行きは不透明だからチャンスがある
ベンチャー企業は設立から日が浅く、実績が少ないので今後どうなるのか予想がつきません。
会社運営の経験が浅い人たちが集まって、新しいやり方を模索しながら進んでいきます。
だから自分が今まで働いていた環境で、非効率で無駄だと思っていたやり方を変える事ができます。
それまで、指示通りに動く仕事しかしていなくても、案外と自分で仕事を作る事はできます。
読書が趣味の人は、既存業界で成功している仕事術を学ぶと効果が大きいです。
わたしはトヨタの自動車工場や、セブンイレブンの商品管理の本を読んでいました。
その程度の知識でも参考になり、後は会社の仕事で実践していって改善していきます。
これが自由に行えたのが、スキルを身につける上でよかったし、収入増につながりました。
スキルがあると、ベンチャーでも安定します。
ベンチャー企業は手堅い業種ではないので、失敗するとあっさり解散します。
ただ同業のベンチャー企業は常に人を採用したいので、就活なしで移れる事が多いです。
解散していなくても、ベンチャー企業間で転職する人も多いです。
ベンチャー企業はいい意味でキッチリしていない
大企業だと何をするにも手続きが多くて、かなり面倒くさいです。
何か一つ備品を購入するだけでも、承認手続きが何重も必要です。
1週間待たされると、タイミングが狂ってしまいます。
ベンチャーでは必要なものを、その場でネット注文して買えてしまいます。
色々な制度がキッチリしていない状態で、昇格にもそれが伺えます。
部長(マネージャー)という役職なのに、部下が居ないとかもあります。
役職はインフレ状態で、共産圏の勲章みたいに乱発されています。
設立初期に入社すると役職者がいないので、簡単に部長(マネージャー)になれます。
後で人が増えてきて、本当の部長職っぽくなります。
制度や仕事の仕方が定まっていないので、自分のやり方で業務を形作ることができます。
言われた事をやるのが苦手な人でも、最適なやり方を考えるのが得意な場合があります。
自分でやり方を考えられる人は、ベンチャーでは高給をもらいやすいです。
ベンチャー企業は給与制度も柔軟
普通の会社だったら、給与に関して細かな等級が決まっていると思います。
設立して間がないベンチャーだと、儲けを山分けのような感覚があります。
人が増えてくると等級によって機械的に給与を決めていきますが、賞与では山分けの感覚は残っていたりします。
ベンチャー企業はお金に対して割り切った考えの経営者が多く、安定の代わりに社員にお金を提供します。
大企業は長年の勤務に対して対価を支払いますが、ベンチャーは業績に応じて報酬に反映するのが速いです。
ベンチャーは勤務年数に比例して給与が上がるわけではないので、若い年齢で大企業の50代くらいの年収という事もあり得ます。
大企業は若い頃は給料が抑えられ、その代わりに中年以降に厚めにもらえるという感じでしたが、大企業にもリストラ文化が根付いてきたので、バランスが崩れてきている印象です。
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お金をツールと認識して有効に活用する経営者がいる中で、好ましくない経営者もいます。
会社が株式市場に上場すると、一般投資家に株式が売れます。
創業社長が殆どの株を持っていて、上場で一気に億万長者を狙います。
ライブドア(ホリエモンの)の真似をしようというベンチャー社長が多くいました。
上場が途中で頓挫した後、浅ましさのある会社として残っていたりします。
ベンチャーにはこういう地雷企業が埋まっているので注意が必要です。
地雷企業の特徴は、住所からも調べる事ができます。
中高年の人がいなかった
バイト経験などで、中高年の人と一緒に仕事をすると、否定される事が多くありました。
中高年の人は経験豊富で問題解決能力が高いのが売りだと思いますが、わたしが就けるようなバイト先にはいませんでした。
自分がやってきた方法を変えたがらず、新しい技術を嫌う人が多かったです。
そういった会社で仕事をしていたら、わたしの改善案などは潰されていたと思います。
ベンチャー企業は、少し成功すると門戸が狭まる
ベンチャー企業は大抵が新興業種で、世の中のお金が流れてきやすいです。
なので、一気に成長をして状況が大きく変わります。
数年も経つと会社の評判も広がり、給与の良さもあって求人募集に人が集まりやすくなります。
そうなるとベンチャー企業であっても入社のハードルが高くなります。
実際にわたしも採用基準を作りましたが、どうひいき目に見てもわたし自身が入社できない基準になってしまいました。
わたしより後に入った人は、日本のトップレベルの大学卒が何人もいました。
わたしの場合は選択肢が無かったのでベンチャーを選んだわけですが、結果的にAランクの大学生と同じ仕事ができました。
こんな風に学歴のハンデを後半で盛り返す事は可能です。