子供の頃の教育って
「君は何にでもなれる!」
っていうのが多くて、新社会人は万能感を抱きがちです。
ですが実際は人より上手くできるものは、あんまり多くありません。
わたしは特に少なくて、
人より得意なもの:1個
でした。
本を読むことで、自分はやる事を一本に絞らないと、まともな人生が送れない事に気がつきました。
無職の時に古本を乱読したおかげで、自分の扱い方がわかり、年収2,500万円までいきました。
社会人向けの本
成功者の書いた指南書は、あまり役に立ちませんでした。
『どうすればいい』という答えまでが載ってしまっていて、自分で咀嚼する余地が無かったです。
例えば
『有り金は全部使え』
と書かれていても、その経営者の資質なら成功しますが、わたしには向いていません。
今だったら
『AI業界へ進め』
とか本に書かれているかも知れないですが、
それよりも重要なのは、自分の適性を見つけて一点突破をする事です。
読書は乱読がオススメ
読書はジャンルを絞らずに、目についたものを読むのがオススメです。
わたしはブックオフの100円コーナーで、カゴ一杯買っていました。
無料の図書館は使いませんでした。
少しでもお金を使うと、
『読まないと損』
という気持ちになり、知識欲がなくても読み進められます。
無論、つまらない本もありますが、そういう無駄知識も、自分が興味を持てないジャンルを見つけるヒントになります。
万能感から抜け出せた、意外な本
様々な本を読んだ中で、戦争に関する本が参考になりました。
人間がギリギリの状態に追い込まれた中で、活路を見出す姿が低迷していた社会人生活に重なりました。
それにアメリカのビジネスマンに『孫氏』や『五輪の書(宮本武蔵)』が流行った頃でした。
社会人の生活も生き残る事が重要なので、戦争関係の本は参考になる所が多いです。
特に負けつつある日本軍の記録に、万能感を捨てるヒントがありました。
『指揮官』という本
この指揮官という本に、宮崎繁三郎少将という人が出てきました。
インパール作戦という無理な戦いの中で、数も装備も優れた相手に対して、独自の方法で闘いました。
自部隊の中で最も強い部隊を選び、必勝連隊・大隊・中隊を分けました。
連隊とか大隊は、会社における部・課みたいなものです。
人員も装備も平等に割り当てる必要はないとして、得意に使える装備だけを持たせていました。
どれも平均点の兵より、得意なものが異なる兵を組み合わせる用法です。
部下の士官に『各員がこれなら勝てる』と、確信が持てるように思い切って改変せよと命令しています。
他にも形式的な訓練は廃して、各員にこれならば成功するという信念を与える訓練を繰り返します。
この成功の信念は、就・転職活動の際の対策を練る時に、非常に参考になりました。
履歴書や職務経歴書をパソコンで作り、何度も推敲をして、これなら通るという書類を作りました。
そのおかげで、面接の場で不安を感じる事がなくなりました。
補給を重視する
インパール作戦というのは、補給を考えないがゆえに失敗しました。
敵の物資を奪って進軍という、不確定要素が大きすぎました。
戦争の歴史の本では、進撃が快調でも補給が追いつかず、常にそこから負けに転じていました。
補給は会社の仕事で言えば、バックヤードにあたる部分です。
わたしは流通量を増やす前に、バックヤードの改善を行いました。
いくら売買が増えても、ボトルネックがあると大混乱に陥って、高転びしかねません。
流通量が少ない内に、バックヤードを改善しました。
ロスが少ないバックヤードのおかげで純利益が上がり、それが競争力となって流通量も増やせました。
社会人は全部が出来る必要はない
能力を一点集中して、自分が必ず勝てるもので勝負をする。
この教えは、非常に参考になりました。
万能を目指そうとして、どれも中途半端な人を見ましたが、何となく会社にいるだけの存在になっていました。
そういう特色が無い人は、案外多かったです。
わたしは不得意な分野を克服しようとせず、ひたすら得意なものを伸ばしました。
不得意なものを1上げようと思うと、5くらいの労力が必要です。
これってかなり無駄ですよね。
わたしの収入が上がったのは、得意な分野の最高到達点が高かったためです。
人並み以下しか出来ないものが多くても、秀でたものが一つあれば大丈夫です。
本のジャンルを広げる
実用的な本で役にたったのが、トヨタやセブンイレブンの本です。
わたしの得意分野がフロー設計だったので、トヨタの無駄のない工場や、セブンイレブンのデータ管理は参考になりました。
自分の特性を知る前の段階では、様々なジャンルの本を流し読みしてみてください。
本を読むのに慣れていなかったら、ライトノベルなど読みやすいものでも大丈夫です。
活字を読んで、脳で絵を再生するという事に慣れてください。
これだけ動画が発達している中で活字文化がなくならないのは、自分の知識にするのに本が最も適しているからです。
情報量は動画が多いが
動画は視覚的に眺めるだけですが、活字は自分の頭の中で映像を再現し、自分の経験にしやすい特性があります。
だから動画よりも記憶に残りやすく、能力として積み重ねやすいのです。
会社で活字が読める人・読めない人で、大きな差がありました。
活字が読めない人は、何かあるとすぐに電話をしてきて、切ると同時に忘れてしまいます。
だから毎回、電話を繋げたままで作業をさせる必要がありました。
電話対応は非効率なので、活字を読んで脳内で変換できない人は、仕事の上でかなり不利です。
本に慣れておくと、メール等の静的なコミュニケーションの処理能力が上がります。
たまたま出会う本
ブックオフでタイトル買いしていた当時、
『マーフィーの法則』
という本を、ジョーク集の本だと思って間違って買ってしまいました。
その内容は、今でいう『引き寄せの法則』の本でした。
引き寄せの法則はうさんくさいとか言われがちですが、その本質は目標設定を明確にする事です。
半信半疑で年収1000万円という目標をセットしたら、10年後に現実になりました。
目標があると、転職を繰り返す中で
『自分はどこに向かっているのだろう?』
という迷いがなくなります。
八方ふさがりの人は、本が人生の突破口になるかも知れません。