人の顔色を伺う人って、セットで
『他人の気分を害してはいけない』
と気にしていませんか?
若い頃の仕事は人と接触する仕事が多くて、わたしは疲れてばかりで成果が出せませんでた。
なのでこの性格を治そうと、本とかを読んで実践しようとしました。
『気にならなくなる本』
系のものを読みましたが、一向に治りませんでした。
しかしその性格のままで、気配りして先読みする仕事をしたら年収が上がって、
30代半ばからは、大企業の平均を下回る事がありませんでした。
役職が上がって人を査定する立場になって気が付きましたが、人の顔色を伺うスキルは割と高度な才能です。
現代の稼げる仕事は、Amazonがユーザーの使い勝手を考えて伸びたように、他人の視点が必要なものばかりです。
他人を気にする事を欠点ではなく、活かす考え方について。
人の顔色を見る能力
人の顔色を伺う人は、相手の気持ちも汲もうとしていると思います。
その時に意識は自分の視点を離れて、相手の視点に立って見ようとしているはずです。
この感覚が、現代の仕事では稼げるスキルになります。
わたしはこの事に気がついてからは、人の顔色を伺うことを封印するのではなく、積極的に使いました。
現代は昔みたいに我が強い人が得をするという社会ではなく、むしろひんしゅくを買ってはじかれてしまいます。
嫌になるほど気にしてしまう
コンビニに行こうとマンションの玄関から出ようとした時、受付の人が住人に怒鳴られていました。
それで戻る時に「大変でしたね」と缶コーヒーを渡しました。
そんな事が2~3回あってから、
(あれ? 素通りしたら受付の人は、わたしが受付の人に悪感情を抱いていると思わないだろうか?)
と、受付の人の心情を勝手に想像して、気にするようになってしまいました。
他人の感情を過剰に気にして、勝手に気疲れしてしまいました。
人の顔色を伺う社会人は、疲労感との戦いがあります。
人より疲れるので仕事を辞めてしまいがちですが、それは敏感なセンサーを持っているがゆえの負担です。
成功者にも顔色を伺う人はいる
成功者の話の多くは
『有名な企業家にダメもとで会いにいった』
とか、内向的な人には大よそ共感できないエピソードばかりで参考になりません。
そんな中でスタバより前から日本にあった、ドトールコーヒーの創業者の話は共感が持てました。
創業者の人は若い頃、内気で対人恐怖があったのに父親が作った物を売りにいかされていたそうです。
そこでミスをして父親と言い争いになった際、父親が刀を持ち出して
『ぶった斬る』
と追われたので逃げ出し、東京で住み込みで働く事になりました。
逃げてしょうがなく東京に行かざるえないというのも、共感が持てるポイントです。
流されて営業
彼は逃げて上京したので住み込みの仕事をせざるをえず、それが喫茶店でした。
ですが店主がブラジルに渡ってしまったので、彼は店と付き合いのあるコーヒー卸会社に転職をしました。
ここまでの進路選択で、自分の意志というのがあまり感じられません。
コーヒー会社で配属されたのが営業で、これは本人には不向きな仕事でした。
対人恐怖症なのに店に飛び込みで営業して、商品を買ってもらうというのは辛い仕事です。
セールストークができない
彼は緊張してセールストークができないので、
『相手がやってほしい事をやるように徹した』
そうです。
店側の人がやってほしいと思う事を察して手伝い、一息つける頃合いを見計らって、自社のコーヒーをいれて契約をとっていたのだそうです。
そして店を一店任せられると、客が安らげる店を作って繁盛させたそうです。
彼は常に自分よりも他人の視点に立つ事で、仕事を成功させています。
憑依体質かのように客の視点に立たないと、客の安らぎなど考えられません。
こういう対局思考(相手から見る視点)を持っている人は、希少価値があります。
なぜ希少かというと、引っ込み思案すぎて不得意な仕事でくすぶっていたり、外に出て来ないからです。
内向きのまま、スケールが大きくなる
創業者はかつて働いていた喫茶店の、ブラジルに渡った店主に誘われて、自身もブラジルに渡りました。
一つの仕事で成功していたので、対人が苦手でも仕事が絡めば自信があるので大丈夫です。
ブラジルで仕事という共通言語でコミュニケーションをして、人物のスケールが大きくなり、
帰国後にドトールコーヒーを起ち上げて成功しています。
わたしも小さな会社で成功してから、その仕事だけなら他人と話せて、最終的に共同出資で起業して大きな収入を得る事ができました。
プライベートでは対人的なものは苦手のままです。
欠点を裏返して、仕事に活かす
お金があると、苦手とする対人的なものから逃げる事ができます。
わたしは対人恐怖を克服しようとしましたが、疲れるばかりで効果がありませんでした。
対人的に敏感な部分はそのままに、仕事で活かしてお金を得る事で、苦手な人を避ける選択肢が持てました。
人の顔色を伺う度合い
人の顔色を伺う度合いが強い人は、例え自分に不利益があったとしても、他人の気分を害する行動は出来ないのではないでしょうか。
わたしが一番最初に、顔色を伺うのを自覚したのは、小学校の低学年の時です。
地域のお母さん方が公民館で開いた、ミニ祭りでの事です。
お金を券に変えて、それで祭り会場で食べ物などが買えます。
泣いて抗議した友達・泣き寝入りしたわたし
使うとマス目にレ点を入れられるのですが、何かの食べ物屋に並んでいたら、係のおばさんがまとめてレ点を入れました。
このおばさんは、レ点を入れる行動の起点を決めていなかったので、どの子供まで入れたのかがあいまいでした。
その結果、少し列が進んだらわたしと友達にもう一度、レ点を入れました。
友達が抗議してもおばさんは非を認めず、泣いて抗議したらおばさんは苦笑いを浮かべながら消していました。
抗議しなかったわたしは、そのままでした。
わたしは泣き寝入りする代わりに、おばさんの顔色を見ていました。
仕事の仕方が適当なのに、自信満々で間違いを認めない顔を眺めていました。
この経験のためか大人になっても、仕事の起点を決めないで、思い付きで作業をやってミスを繰り返すのに、反省・改善をしない人が好きではないです。
なので属人的で間違いが起こりやすい仕事を、徹底的になくして収入に換えました。
気を回し過ぎて失敗
深夜のエレベーターに女性が乗ってたら、男性は一緒に乗らないのがマナーとかいうのを知って、次の日にそういう状況が起こりました。
そこでわざわざ「先に言ってください」と言うのも恩着せがましいので、ゆっくりと歩いてエレベーターに乗るタイミングをズラそうとしました。
完璧な気配りです。
しかしエレベーターの女性が待っていたらしく、「遅せぇな!」的な鬼の形相で顔を出してきて、バッチリと目が合ってしまいました。
こちらが気を回し過ぎて、かえって気まずい状況を作り出してしまいました。
それにしても女性の目は怖くて、一緒に乗り込んだらこっちがどうなっていたかわかりません。
仕事で活かす
会社の仕事は、各部署で連携する部分が発生します。
連携をスムーズに進めるには相手の部署にとって、どういう形で仕事を渡すとベストなのかを考える必要があります。
人の顔色を伺う人は、仕事の渡し方の『察し』が良いです。
わたしは最初、自分と直接関わる相手部署だけを見ていましたが、あらゆる部署に視野を広げた結果、全体が効率よく回るようになりました。
自分がないので少し全体の構図を調べると、どこの部署の視点にも立つことが出来ました。
受身の姿勢を無理に直そうとするより、活用する方がはるかに楽でした。
他人の仕事をやるとお金になる理由
わたしがやったことは、ある仕事を専業でやっている人に成り代わって、より上手な仕事に組み替えることでした。
顔色を伺う観察眼が、他人の仕事を見て把握する能力に繋がっています。
環境に応じてカメレオンのように姿を変えられる人は、会社組織側からすれば非常に使い勝手が良い人材です。
これが出来るようになってから転職をして新しい職場に移っても、適応するのが早かったです。
人の顔色を伺う原因は親が厳しいとか横暴など
人の人格は遺伝と家庭環境で決まります。
人の顔色を伺う人の親は、高圧的な人が多いのではないでしょうか。
力が弱い子供が、絶対的な強者の親に大きな声を出されたりすると、なすすべがありません。
生き延びるには相手の顔色を伺って危険を避ける以外、ありませんでした。
したでに出ると、つけあがられる?
臆病な性格が嫌でしょうがなかったので、昔は抗おうとしていました。
けど無理に強気のフリをしても、中身は変わっていないので心がヘトヘトに疲れました。
社会ではしたでに出るとつけあがられると思っていましたが、つけあがるのは変な人だけでした。
したでに出て横柄な感じで接してきた人は、関係を切っていきました。
結果、ちゃんとギブ&テイクの関係ができる人や、報酬で返してくれる人とだけ付き合う事ができました。
社会的に見ても、腰が低い人に偉そうな態度の人って、貧乏神みたいなタイプしかいなくないですか?
ちゃんとした人は、腰が低い人には同じように返してくれます。
顔色を伺う人は、マイナスな人との関係を断ち切るのをちゅうちょしがちですが、関係は百害あって一利なしなので、積極的に切った方がいいです。
ここだけは、他人に悪いと思わず、自身の人生を第一に考えてください。