内向的で自分と向き合う時間が必要な人は、社員旅行に行きたいと思う理由は一つもないと思います。
ですが、こういう嫌な出来事の中にこそ、自分を成長させる経験が詰まっています。
内向的な人にとって一番の幸せは平穏無事という事です。
ただ心のどこかで旅行しないことを
『もしかしたら損をしていないだろうか?』
と思う気持ちもあります。
社員旅行に参加すると、改めて平穏無事が最高の幸せだという事を実感できます。
海外旅行は大抵地獄。
社員旅行は嫌だからこそ行ったほうがいい
まず成田空港に集合する時点で、大遠征になります。
成田までの運賃は結構かかるし、他にも細々と出費があるので社員旅行の自己負担はそれなりの額になります。
山手線の日暮里駅で乗り換えますが、日暮里は東京人にとっては人外魔境であり、成田空港に行く時にしか使われません。
とんでもない秘境駅で乗り換えをさせられる事で、この国の航空行政の無策を体験できます。
そして千葉県にある成田空港、かつての新東京国際空港に着きます。
この空港から、千葉県の『東京ドロボウ』が始まっています。
東京ディズニーランド・東京ドイツ村・ららぽーとTOKYO-BAY。
千葉についた外国人が
「東京って田舎なんだな」
という感想を持ってしまいます。
千葉県は今も、隙あらば東京を詐称します。
海外の入国審査官の適当さを知る
日本人だと、入国審査官はしっかりとしたものだというイメージがあります。
しかし社員旅行で行った南の島の入国審査官は、子供のお手伝いより適当なレベルでした。
太った体つきからして、仕事を仕方なくやっている事がうかがえます。
日本みたいに腹が出る太り方と違って、マシュマロみたいに全身がまんべんなく太っています。
愛想がなくてもいいのですが、何があったのか不愉快な顔で仕事をしています。
そんな入国審査官が笑ってくれた出来事がありました。
わたしの帰りの出国の時にも使う書類を、審査官が勢いあまって破ってしまった時です。
「ハーッハッハッ」
と言って首を振り、こちらも見ないでパスポートに破れた紙片を挟んで突き返してきました。
「ソーリー」
の一言もありません。
日本のフリーマーケットでも通用しない態度です。
海外は全部適当
何人かで夜食を食べに行くことになって、タクシー運転手に美味しい店に行ってほしいと頼みました。
着いた先は食堂なのか民家なのかようわからないようなトコでした。
テーブルの上に安っぽいビニールのカバーを敷くような店です。
店の人とタクシー運転手がゴニョゴニョやっているので、関係がある店なのかも知れません。
そこの料理が全然美味しくなくて、全てがバサバサ。
エビフライっぽいのとかステーキっぽいのとか、茶菓子のらくがん(砂糖を固めたレンガみたいなの)のようでした。
それでいて値段が一人7000円くらいしました。
丸亀製麺が海外で人気というのも、うなづけます。日本とレベルが違い過ぎます。
店員は旧ソ連から連れてきたかのように、愛想という感情が欠落した人間でした。
日本のタクシー運転手さんに美味しい店を聞いたら、自分のとっておきの店を教えてくれます。
仕事に対する向き合い方が全然違います。
社員旅行は滝行と一緒
昔は旅行の仕方さえわからない人や、経済的にも困難で一生旅行に行けない人もいたでしょう。
その時代の産物が社員旅行です。
今は行きたくない人の方が多いです。
パサパサの食事や、つまらないファイヤーダンスを見せられなければならない理由はなんでしょう?
それは、拘束される不自由を味わうためのものです。
現代社会では、自由のありがたみを忘れてしまっているので、不自由とは何かを思い返させます。
皆が歯を食いしばって参加するのが、社員旅行です。
滝行と一緒です。
社員旅行でもない限り、海外に行かない
内向的な人は、基本的に海外旅行なんて嫌いだと思います。
ボッタクリやひったくり、適当に扱われる事など、嫌な要素がいっぱいです。
ですが、人は嫌な事や困難に接した時に成長をします。
たまには自分が心底、嫌だと思う事に身を投じる必要があります。
そして自分が思っていた通り、海外旅行なんて行く意味がないことを確認できます。
オーストラリアに行くくらなら、四国で十分です。
ガサツな人に疲れる
社員旅行でその会社の程度が知れる
察しがいい会社は、社員にとって旅行なんて嫌な行事だとわかっているので、あまりやりません。
しかし感性が鈍った会社は、毎月給料から積立るとか、社員に実害を与えてでも強行します。
この感性を見る事で、社員は会社の事を採点できます。
わたしは社員旅行がある会社を辞めて、他の業種に転職して成功しました。
元の会社はズレた感性で低空飛行を続けたままです。
旅行を社員の皆が、よだれを垂らして行きたがっていると思う偉いさんの会社が賢いわけありません。