転職について他人に相談すると、たいてい止められます。
わたしは誰にも相談しないで転職を繰り返して、最終的には自分の好きなように仕事を進められたので、成功した部類だと思います。
もし他人に相談して、最初に就職した偽装派遣みたいなシステム会社に残っていたら、大してお金も貯められずに今もしぶしぶ通勤を続けていたはずです。
周りで上手くいっている人を見ても、重要な決断は自分で決めてきた人だけでした。
転職は人生で1・2を争う重要事なので、不安になって相談したくなる気持ちはわかります。
そこをグッと堪えて、孤独の中で自分に向き合い決める事で、最適な決断ができるのではないでしょうか。
転職を思いとどまらせるチカラ
まず、転職に関して自分自身がストッパーをかけてしまいます。
人は現状で生きられているなら、現状維持バイアスというものが働きます。
これは、現状を変えることで発生するリスクを恐れて、現状を維持しようとする意志の事です。
自身が転職を考える時は、将来の不安と現状維持バイアスのせめぎ合いが生まれます。
不安に敏感な人ほど、まだ起こっていない出来事に不安を感じて、早めに転職を考えます。
わたしはこの感覚が敏感だったので、いつも早めに会社を辞めてしまいました。
辞めた会社の中には、その後に倒産した会社もありました。
脱出が遅れた場合、何の準備もない中で次の転職先を探す事になり、間に合わせでショボい会社に入ってしまったでしょう。
周囲の人に相談しても、転職を止められる理由
あなたが相談をする相手にも、現状維持バイアスが生じます。
相談相手はあなたの事も自分の現状の一つとして捉えていて、もしあなたが転職でお金がなくなったら、いくつかの懸念が生じます。
借金を申し込んできたり、仕事の仲介を依頼してくるなどです。
相談相手の人はあなたとの付き合いが変化する可能性を、自分の環境が変化するリスクに感じて、とりあえずは現状維持の判断に偏ります。
相談相手の人が順風満帆に見えても、他人の人生を背負い込むのは荷が重すぎます。
迷って相談するくらいなら、転職しない
わたしが転職をして成功したのは、もう転職するしかないという所まで追い込まれたからです。
これ以上その会社に居ても自分の発展は望めず、現状維持は後の衰退につながるという危機感から転職を決意しました。
役職もついて年収800万円ちょっとになっていましたが、行き詰まりを感じていたし、自分にはまだ展開を広げる力がなかったので、転職しかありませんでした。
不退転の決意で転職したからこそ、転職先の会社で成果を上げる事ができました。
転職しようか迷っている段階は、まだ余裕があり、土俵際の力を発揮しにくいです。
わたしは追い込まれた時の恐怖感があると頭がクリアになるので、勇気が必要な選択肢を選ぶことが多かったです。
一歩間違えたら自分が潰れてしまったかも知れませんが。
人に転職を相談すると、後で迷いが生じる
他人に相談してものごとを決めると、後で迷いが生じます。
相談相手に判断をゆだねてしまった場合、その後の努力が出来るでしょうか?
まるで相談相手のために、一生懸命働かされているような気分にならないでしょうか?
わたしは自分自身で転職を決めたので、失敗をしたら自分を否定する事になるので、自分を守るために懸命に努力ができました。
アドバイスを受けたことがある
友人に転職の話をした時、給料について
『〇万円以上もらった方がいい』
と言われました。
給料は交渉でわたしが決められる形でしたが、わたしはアドバイスを無視しました。
まだ仕事で成果を出していないのに、先にお金の希望を言うのは自分らしくないと思ったからです。
その判断は正しく、変に肩ひじ張らずに自分らしく仕事が出来て、結果的に〇万円より多くの給料をもらう事ができました。
もしアドバイス通りに先に給料額を提示していたら、その数字のプレッシャーに負けていたと思います。
友人はわたしとは違って先に給料額を宣言して、そこに合わせる営業マンタイプだったのでしょう。
相談相手を恨まなくて済む
わたしの転職歴の中で、何回か年収が下がったことがあります。
この決断が人に相談した結果だったら、その人を恨まないでいられるか自信がありません。
似たような事で、小さな会社に居た時に人手が足りなくて、知人に人を紹介してもらいました。
すぐに人手が必要だったので働いてもらいましたが、ちょっと難がある人でした。
人手がカツカツな状況を作った時点でわたしの落ち度でしたが、紹介してくれた相手に不満を持ってしまったのは事実です。
本来は改善の意欲とすべき失敗が、相談相手が絡む事でガス抜きされてしまいます。
自分への転職のアドバイスは、自分にしかできない
人間関係のストレスに対して、わたしは転職する以外に解決する事ができませんでした。
通りすがりの人ならまだ受け流す事はできますが、職場で必ず顔を合わせる人が加害的な人物だった場合、克服する事はできませんでした。
一度だけ関係が改善した経験がありますが、それは相手にとって脅威となる人が入ってきたため、相対的にわたしへの当たりが弱まったためです。
対人ストレスの抵抗力は、人それぞれです。
対人ストレス耐性が、社会人最弱の部類のわたしが
『誰でも感じる人間関係のストレスくらいで転職したらいけない。どこの会社でも起こりえる』
とかアドバイスされたら、逃げ道を塞がれて頭を抱えてしまうと思います。
自分で自分にアドバイスする方法
正しい判断をするためには、多くの知識が必要です。
わたしの場合は本が知識の源泉となりました。
様々なジャンルの本を乱読して、その量が一定数溜まってくると、徐々に転職の質が上がっていきました。
更にネットの情報が手に入るようになってからは、自分の気質に合った情報を得ることが出来て、ますます仕事の成果が上がっていきました。
知識がどれくらい溜まったら、自分で自分にアドバイスできるかはわかりません。
ですが一度、知識の量が高まったら、いつでも自問自答で答えが出せるようになります。
わたしが最後に転職を決めたのが、大企業以上の年収を得ていた役員の時ですが、早期リタイアでほぼ無職になるという選択をしました。
自由だけどなんの保障もない、無重力の宇宙に投げ出されるような恐怖がありましたが、決断して良かったと思います。
60代のリタイア後の自由な1時間と、40代の1時間は違います。
例え経済の変動で何かあったとしても、勇気を持って自分で決めた決断なので、後悔はしません。
転職に関するアドバイス
わたしはバイトを含むと、10社以上の転職歴の末に40代で早期リタイアしました。
職を転々としながらも成功するルートを、開拓したつもりです。
途中で失敗してアウェイな環境に身を置いた事もありましたが、そこで終わらせなかったので、後に高い報酬を得ることができました。
失敗を認めなければ、リスタートの道は毎回用意されていました。
わたしが勉強してお金になった分野や未経験業種の採用試験を突破した方法など、別カテゴリーに色々と書いているので、よかったら読んで見てください。