就職氷河期世代は第二次大戦に駆り出された若者と同じく、犠牲の世代だと思います。
地震のメカニズムのように、前世代の歪みが一気に出るタイミングにぶつかったのが就職氷河期世代です。
価値観が変化するタイミングのため、新しい社会構造の試金石にされてきました。
就職氷河期は始まりに過ぎず、最近だと45歳以上のリストラが当然の社会に突入して実験台にされます。
実験段階なので、45歳以上の転職者を受け入れる体制も存在していないので、自ら切り開かないと生き残れません。
そこを乗り越えても、老後に新たな変化の波に放り込まれます。
いつもこの繰り返しです。
就職氷河期世代の問題が老後まで続く理由
就職氷河期のキッカケはバブルの崩壊ですが、その後は右肩下がりの出生数低下によって問題が長引いています。
氷河期世代が生を受けた時代に、既に原因がありました。
バブル崩壊というただの経済問題であれば、その後の出生増で回復する事ができましたが、氷河期世代を最後に出生数が回復する事はありませんでした。
いつまでも氷河期が終わらない内に時間が過ぎ、歳を取り中年になっていきました。
すると今度は、中年の問題が襲ってきます。
中年の権威は既にない
中年にサザエさんの波平のような威厳は、既にありません。
単に歳を取った人という扱いで、たまに狩りの対象にさえなります。
前世代のおじさんたちの横暴により、オヤジと嘲笑される存在になりました。
中年を処罰するシステムも出来上がっていて、少しでも失言があればハラスメントになります。
前世代の反動が大きい
どの時代でも辛い時はありますが、急な変動は飢饉と同じで対応ができません。
バブル期に100人の採用があった会社が氷河期に5人とか、明らかに氷河期の採用を食っています。
バブル世代にも崩壊時に倒産やリストラはありましたが、それはアクシデントでした。
氷河期世代ではリストラは有効な手段として、スタンダードになっています。
お金に関しても、明らかに前世代の浪費の割を食っています。
記憶にあるのが、お金が余り過ぎていたので全国の市区町村に1億円をバラまきました。
それで無意味な建物を建てたり、黄金の置物を作った挙句盗まれるとか、成金のような使い方をしました。
そのお金を来るべき景気変動の備えにしてくれたら、氷河期の影響は軽減できたのではないかと思います。
就職氷河期世代の老後はもっとキツい
老人が増えてきて、あちこちでキレる老人や自動車事故などで問題視されてきています。
老人に対する風当たりが強まり、氷河期世代が老人になる頃には敬老とは真逆の価値観が待っています。
価値観が転換して、制度も厳しくなったところに初めて晒されるのが氷河期世代です。
果たして老人になってから、新しい社会制度に適応できるでしょうか。
氷河期世代でβ版のテストがされて、次の世代が使う制度ができあがっていきます。
だから氷河期世代は恩恵を受けられません。
就職氷河期世代の支援に期待しない
氷河期世代を採用した会社には、最大60万円が支給されるという支援があるそうです。
不用品のような扱いです。
氷河期世代の問題は、会社側ではなく本人の内側にあります。
正社員になれなかったら人に非ずと教育された上で、数十社受けても受からない。
やっと入ったらブラック企業で搾取をされる。
自信を失った上に、社会の事も信用できなくなったのが氷河期世代の人が抱える問題です。
結局は自己解決するしかない
就活時にどこにも入れなくて避難先として入った先に、ブラック企業がワナを張っていました。
逃げる先には必ず搾取しようとする連中がいます。
ブラック企業に対抗する助けを求めたら、以降そこの運動員にさせられます。
政策も、例えば派遣社員は3年経ったら直接雇用という制度が出来てしまったため、3年で契約打ち切りが続出しています。
問題は誰も解決はしてくれないので、これまで通り氷河期世代は自己解決するしかありません。
一人でできる癒しです
就職氷河期世代はサバイバルに突入
就職氷河期世代は婚活どころではありません。
自分一人が生き残れるかさえ不確かな、サバイバルモードに突入しています。
他人や社会を信用できず、独力で生き残りの道を探します。
他の世代とは生きている国が違うと思えば、不満も和らぎます。
お金もサバイバルモードに
氷河期世代はアリとキリギリスで、アリが偉いと教えられました。
しかしその後、お金を溜め込むと消費が冷え込むので悪と変わりました。
更にその後で年金だけでは老後の生活は送れないから、投資で増やしましょうというようにと、ころころ変わってきました。
これも他人をアテにできません。
お金に関しても節約を徹底して、
『明治時代よりかは贅沢な暮らし』
で満足しなければなりません。
困難ばかりの経験