どうぶつとの暮らし

早期リタイア

先日出版したイラストエッセイ、「億り人のひきこもり生活」におまけの章として追加したものです。

改定版の再ダウンロードは、Amazonの『コンテンツと端末の管理』で全てのデバイス(端末)から古い版を削除するか、カスタマーサポートに依頼をする必要があります。

 

その作業はお手間かと思うので、追加分をここにまとめました。

おまけの章 どうぶつとの暮らし

わたしは実家で犬や猫たちと育ったので、少なからず彼らの影響を受けています。

今までの章で見ていただいた通り、わたしの社会人生活には逃げと休息の場面がふんだんにあります。

 

就活を先延ばしにして一日を寝てやり過ごしていた時も、犬や猫のおかげで自己嫌悪に陥らず、しっかりと寝てレベルアップした気持ちになりました。

この章ではカワイイだけではない、彼らの怪しげな行動も書いてます。

かつてわたしが癒されたように、犬や猫によって社会人生活に疲れた方の気持ちが軽くなれば嬉しいです。

『柴犬の生態』

柴犬はカメラを向けるとニオイを嗅ぎます。

ひなたぼっこのし過ぎで、頭がチンチンに熱を帯びてることがあります。

むりな体勢で寝てる時があります。

自分から人形遊びに誘ってきたのに、飽きたら人をストーカーのように扱います。

人形のひっぱり合いで人間が勝つとスネてしまうので、適度なところで負ける接待力が試されます。

全力で逃げるハリネズミをぬいぐるみで再現してあげると、捕まえられないイラだちで腕の方を狙ってきます。

ぬいぐるみは綿を出して遊ぶものだと思ってます。

人がはしゃいでいるとドン引きします。

後ろ足で耳をかきはじめたら、終わるまで神さえも無視します。

首のこのへんをカキカキしてあげると、口の端が歌舞伎俳優みたいになります。

歯磨きガムを食べる時は女形のような流し目をします。

耳をかくと、もののけ姫のモロみたいなクチになります。

小春日和はカピバラみたいな顔になります。

人間がよくわからないことをすると、目で訴えかけてきます。

不満を述べる時も目で訴えかけてきます。

顔まで毛が生えてるので寝癖がついて、折って変顔にした千円札のような顔になってる時があります。

換毛期になると抜け毛が部屋にあふれ、どっちが本体かわからなくなります。

唐突にシッボ狩りがはじまります。

飼い主がフンを片づけている時に誇らしげな顔をします。

爪を切ろうとすると地獄の番犬みたいな顔になります。

たまにチュッパチャプス(棒付き飴)みたいに頭を舐めます。

拒否すると犬は傷つくので、舐められて困る時はコチラからサービスをして防ぎます。

感情によって顔の形が変わります。

呼んでも来ない時がありますが、人が失敗した時は冷やかすために飛んで来ます。

柴犬は多分、鹿と同じカテゴリーに分類されます。

柴犬は散歩中に歩かなくなって、よく運ばれてます。(持ち上げられて前足がピーンとする)

『猫の生態』

カメラを向けるとニオイを嗅ぎます。

猫は隙間があると、サイコスリラーのスイッチが入ります。

猫は人間を仲間と認識してますが、少し下に見てます。

猫はたまにカーテンに引っかかって人間を呼びます。

しかし助けてあげても何事もなかったような顔をします。

猫はランウェイで転んだパリコレのモデルのように、自分の失敗をなかったことにします。

猫は隙がないように見えて、PCのマウス扱いされても気づきません。

猫は微動だにしないことがあります。

猫は母乳を飲んでいた頃を思い出して、タオルケットをふみふみします。

猫の無視の仕方は露骨です。

猫は障子を破って挨拶をします。

『犬と猫が両方いると起こること』

まず器用な猫がドアを開けてきます。

閉まっていたのが気に食わなかったから開けただけなのか、部屋に入ってもすぐに出ていきます。

猫が作ったドアの隙間から柴犬が入り、プラモデルなどを破壊していきます。

猫も犬も両方のぞき見をしますが、比べるとこんな違いがあります。

『犬と猫のヒミツ』

彼らと長く共にいると気づくことがあります。

額のあたりにイカになるスイッチがあります。

多分この辺がイカと一緒なのだと思います。

ヘソ天(お腹を上にして寝る)の時は顔が筆記体のXになります。

実は柴犬もイカの顔をします。

遠くから走ってくる柴犬をよく見ると、イカの顔をしてます。

心霊写真のほとんどは、すりガラス越しの柴犬です。

『実家の柴犬との関係』

親が何代も柴犬を飼ってますが、わたしが実家を出てから迎え入れられた柴には、なかなかファミリーと認識されませんでした。

裏口の網戸越しから静かに監視してることもあります。

室内に入っても歓迎ムードはありません。

出迎えがない時もあります。

京都の人よりもはっきりと意思表示をします。

帰る時の見送りもナシです。

距離感が近づいた後でもわたしのことを下位メンバーだと思ってるので、歓迎する素振りだけです。

そんな柴犬でも散歩から帰った直後に出くわすと、ハイテンションで寄ってきます。

おもちゃを買い与えると、さすがに神妙な面持ちで受け取ります。

しかし次回以降は、下位メンバー扱いに戻されます。

『人間で遊ぶ猫』

猫は人間をアトラクションだと思っているので、アイスクライミングのように爪を立てて登ってきます。

遊びがエキサイトすると食べようとしてきます。

コタツに隠れて人間を待ち伏せます。

寝てる状態から1秒で激怒できます。

玄関に瀕死のセミを残していきます。

『猫を擬人化すれば、彼らのヤバさがわかります』

人が通るところを塞ぐように寝ます。

理不尽な暴力を振るいます。

キレる相手を選びません。

お気に入りの場所にオシッコします。

人知れず変なことをしています。

集団で見てきます。

食べないのに触ります。

一番やって欲しくないことをします。

よくわからない草を地面から直接たべます。

よくわからないチャレンジをします。

変なところから入ってきます。ついでに鉢植えを倒します。

心理的圧迫感を与えてきます。

住宅街の道を大声を出しながら歩きます。

ホッとするとイカみたいな顔をします。

さらにホッとすると筆記体のXになります。

『飼い主の奇行』

犬や猫ばかりでなく、飼い主さんにも奇行が見られます。

タイタニックごっこに猫をむりやり付き合わせる。

似てないモノマネで絡む。

猫がしゃべったと力説する。

わたしも道を歩いてる時、お子さんが必死にしゃべりかけてくると思って挨拶したら猫だったことがあるので、猫がしゃべると力説する飼い主さんの気持ちはわかります。

『自分では飼っていません』

どうぶつたちとの暮らしは楽しかったですが、今のわたしの生活スタイルに付き合わせるのは忍びないので、犬や猫を飼おうとは思ってません。

近所でわたしのことを見かけると、必死にフェンスをかいくぐって来てくれる猫がいるので、それだけで十分です。

ただ猫の気まぐれで冷たくあしらわれる日もありますが、それもまた一興です。

親が保護した野生のハトと一緒に暮らしたこともありますが、お互いに接し方がわからなかったものの、ハトなりに好意を示してくれて嬉しかったです。

ただ山で出会う野生の鹿は怖いです。

自分で飼っていなくても、道や公園でよそのお宅の犬が寄って来てくれます。

彼らが楽しそうだと、こちらの気分も上がります。

ただ公園でも、やはり柴犬は怪しい行動が目に付きます。

そんな柴犬の姿は、自由気ままに生きることの大切さを教えてくれます。

わたしは世間で言われていることを無視して、自分がどうしたいのかを軸に選択してから、人生が思い通りになっていきました。

気乗りがしないことを断固拒否する柴犬の姿勢は、自分軸で生きる参考になるのではないでしょうか?