会社が男社会と言われる理由

不安とストレス

 

会社が男社会に傾く理由は、男女の性質の違いにあります。

人も動物なので、進化心理学を使って解説する事で、問題がわかりやすくなります。

男性の方が格闘技観戦や、トーナメント競技が好きなのは、競争を強いられる側の性別だからです。

 

その男性が作る組織の代表が軍隊で、階級や命令が絶対なところなど、男性の性質がよく出ています。

会社もまた、軍隊の指揮系統に似たものがあります。

 

男女の対立が生まれやすい会社の問題は、動物として見る事で公平に見られます。

男社会を作る男の性質を理解する

 

繁殖期のカエルのオスというのは、動くものなら何でも抱き着いて離れません。

 

生き物というのはそれくらい、自分の子孫を残す事に必死なのです。

 

生きる究極の目的は、自分の遺伝子を次代に引き継いでいく事だと言えます。

(人間は創作物で残す事も出来ますが)

この遺伝子を残す過程が、男女では異なっていて性質として違いが生じています。

男性は競争が必須

 

男性というのは、女性より少し多めに生まれてきます。

 

それに生き物の繁殖に、本来オスはそんなに必要ありません。

ライオンの群れは強いオスが一頭だけで、他はメスです。

 

独身のオスが遺伝子を残すためには、どこかの群れの強いオスと戦い、勝たなければなりません。

一夫一婦制とはいえ、現代社会でも男性は、子を残すために競争で他の男より抜きん出て、女性に承認をもらう必要があります。

 

全ては競争が基本になっている

 

人類が狩猟生活の時代から、男性は明確にランクを決めて、役割をわけてきました。

 

男性はそのランクに忠実なので、組織を作ると軍隊のようなものができます。

会社も男性の性質に合った制度が多くあるので、女性はやりにくさを感じます。

 

 

男性が好きなもの

 

男性の性質と同じく、競うものが好きです。

 

格闘技観戦は誰でもできますが、観るのは男性の方が圧倒的に多いです。

選手が力で打ち勝つ姿に自分を重ね、理屈ではなく血が沸き上がるのです。

 

これに対して女性は、スポーツでも美を競うものを好みます。

 

男社会の問題点

 

競争で打ち勝っていくというのは、いつまでも拡大が必要になる社会です。

 

歴史を見ても、ローマ帝国や信長・秀吉など拡大をし続ける必要がある体制でした。

秀吉は末期の平和な時代、報酬アップを望む部下にやる領地が無くて、かなり困っていました。

 

現代の会社でも、昨年より成長をしないといけない脅迫観念から、粉飾決算などが起こります。

競争相手がいたり、開拓の余地がある内は好調ですが、現状維持への移行が苦手です。

 

ハラスメントの概念がない

 

オスの世界では、強者が総取りというルールです。

 

他のオスも自分が勝てば総取りできるので、ルールに従順です。

女性の社会進出が活発になる前は、パワハラなんて誰も問題にしていませんでした。

 

権力を行使するのが、当たり前の価値観でした。

 

女性がセクハラを訴えてから

『上の立場の者が下の者に、権力を行使したらいけないのか・・・』

と知ったのです。

 

男社会は安寧を前提にしていない

 

男社会は、競争で一定数淘汰される事を前提にしています。

 

その性質で会社間の競争に勝ち残っているのですが、社内の敗残者に厳しいという事にも通じています。

 

全員で生き残るのではなく、優劣をつけて切り捨てるため、生涯のほとんどを緊張状態の中で過ごします。

 

それが男の一生と言えばそれまでですが。

 

 

男性にも過酷な出世

 

男性だけが稼いでいた時代、出世をして稼ぎを増やす事が、男性の至上命題でした。

 

そして灰になるまで仕事で燃え尽きて、定年退職の花束をもらって、真っ白なリタイア生活を送りました。

 

大黒柱の責任を果たすことがよろこびでしたが、個人の犠牲に成り立っていました。

 

女性の社会進出で男性にも選択肢が生まれると、管理職を望まない人が増えてきたのが、出世が幸福とは限らない証拠です。

 

女性の働きやすさを考えないといけない理由

 

歴史をみると男性だけでは、破竹の勢いで進んだ後に、破滅まで突き進むリスクが大きいです。

 

階級の差を受け入れる男性だけだったら、有給取得やサービス残業の問題化が、ここまで進んだでしょうか?

 

最初にハラスメントを訴えた女性は、会社の身分を捨ててでも、自分の安全を第一に考えました。

日本の大気汚染が問題になった時も、子供を守るために母親たちが運動をしました。

 

会社に女性が進出する事は、男性にとっても望ましいことです。

 

女性の方が生存を重視する理由

 

男性は勝ち残るためには生命を削る選択をもしてしまい、これが過労死の環境を醸成しています。

 

ここに女性の概念が入る事で、男性の生存率も高まります。

多くの動物は、メスが子育てをします。

 

メスは自分の生死が子供にも影響するため、あらゆる局面で生存の選択をとります。

この女性の概念が会社に入る事で、男性の安全性も高まります。

 

女性の選択肢を増やす

 

かつで女性が就ける仕事は限られていました。

 

少しでもつまづくと、夜の仕事やお金持ちの二号さん(妾)になるしか、生きる道がありませんでした。

 

社会のどこかでこのような理不尽が通ると、他の箇所でも理不尽を通そうとする価値観が生まれます。

 

会社での男女の違い

 

男性同士の場合、直接ぶつかりあうのも辞さないコミュニケーションが交わされます。

 

男性の根底には、力で優劣をつける価値観があるからです。

それに対し女性は、ぶつかり合いが生まれないよう、間接的なコミュニケーションを好みます。

 

天気に例えると、男性は晴れが続いた後で嵐が起こる事もあるという感じです。

女性同士のトラブルは曇りでくすぶり続けますが、嵐にはなりにくいです。

 

男性は問題が起こってから対処

 

無作為に男性を集めて家事をさせると、水回りの掃除はカビが生えてから行う人が多いでしょう。

 

事が起こってから対抗しても、ねじ伏せられると思っています。

それに対し女性は、カビを生やさない状態を維持しようとします。

 

この辺りの感性の違いから、独身男性の方が寿命が短い傾向があります。

会社でもこの傾向はあり、男性からすると問題がない状態なのに、女性が問題視するシチュエーションがあります。

 

粉飾決算みたいに、『やっちゃえ』感は男性的なリスクではないでしょうか。

 

社内不倫は双方に問題

 

ネコのオスは、メスに種をつけるとどこかに旅に出て、旅先で新たなメスを探します。

 

人間のオスにもこのような所があり、色々なメスに手を出そうとします。

不倫をする独身女性側にも問題があります。

 

既婚者の男性に魅力を感じる女性がいるのは、その男性が一定の保証がついた男性だからです。

結婚をしたという事は、奥さんの保証がついた優良物件です。

 

ただ、会社から見ると結婚という契約に誠実ではないという事で、社会人に重要な誠実性が足りないという評価を下します。

 

変化する男社会

 

昔より、いかにもな不良少年が消えたと思いませんか?

 

これは女性からの視点が影響しています。

社会が未開な時は図々しく、我を通すような男の方がモテました。

 

若い男性の行動は、『モテる』ためのアピール活動の面が大きいです。

しかし今では、そういう無法な人間だと社会に認められず、収入が少なく女性にアピールできません。

 

モテないから一気に姿を消していきました。

 

 

イクメンが求められる

 

女性の社会進出が進むと、女性が男性に求めるものも変化してきました。

 

男性にも家事・育児が求められ、やってくれそうな男性がモテるようになりました。

ただ男性は生物的に不得意な事はあります。

 

母乳は出ないし、感情の回路が優位ではないため、赤ん坊の感情表現の読み取りは苦手です。

女性が男社会で苦手な事があるように、男性にも苦手とする事はあります。

 

双方の苦手分野を認識すると、摩擦は減るのではないでしょうか。