わたしが社会に出たのは、超低ランク専門学校を卒業した二十歳の時です。
なので20代は10年間ありました。
ですが薄々、あんまり働いていなかったような気がしていたので最近、年金機構からもらえる年金の加入歴を見てみました。
自分が忘れていた入社・退社の日がバッチリ書いてあって、わたしが20代で正社員として働いたのは合計で2年半だけでした。
しかも最初の就職先を半年で辞めたら、次の再就職まで半年くらい休んでいました。
さらに次の再就職先を1年半で辞めると、今度は7ヶ月くらい休みに入っていました。
ボードゲームの人生ゲームくらいチャランポランな生き方なので、皆さんの人生で
【このくらいまでやっても大丈夫】
という参考にしてください。
ちなみにわたしはそこから持ち直して、経済的な目途が立ったので40代で早期リタイアしています。⇒ 経歴
思えば、非正規雇用の多い人生でした
わたしが社会に出たのがいくら就職氷河期だったとはいえ、わたしくらい不真面目な職歴の人は他に居なかったです。
自分よりひどい人を探そうとなると、留置所に居るような人になってしまいます。
20代は基本的にフリーター期間が長かったですが、それも一ヵ所でスキルを上げるような働き方ではありませんでした。
当時のアルバイトは厚生年金がない所ばかりだったので、職歴を調べようがありません。
うろ覚えですが雨天中止のバイトとかもあったし、無職期間も相当あったので働いた日数は平均より少ないと思います。
無職になると昼くらいに起きて小堺一機さんのトークバラエティを観て、そこからテレビ東京の大蛇とかサメのB級映画~夕方の主婦向け番組を観る生活でした。
寝起きから夕方くらいまでグダグダするのは、それで一日を消化した気になれたからです。
ぐだぐだ生活の絶望の末に
仕事を辞めて3ヶ月くらいグダグダな生活を続けると、心底絶望を感じます。
一変底まで堕ちないと、人生を真剣に考えないのかもしれないです。
3ヶ月もすると貯金が何ヶ月後に尽きるのか明確になって、
『よし、再就職しよう!』
と思う事ができます。
仕事の疲労回復にそれくらいの期間が必要でした。
『よし、やろう』
と思ってから、実際に再就職できるまでは更に3ヶ月くらいかかります。
グダグダでなまった体を水泳や登山で鍛えて、面接に向けた準備などをするのに3ヶ月くらい費やしました。
体を鍛えると無条件に自信がわいてくるので、リハビリとしてはオススメです。
そして貯金がちょうど尽きそうな時に、必ず再就職先が見つかるようになっていました。
正社員になっても辞める
バイトは面接を受けたら即採用の連戦連勝でしたが、正社員はそうはいきませんでした。
といっても少し落ちたらすぐに受ける会社のレベルを落して、あんまり傷つかないようにしていました。
そんなので入れる会社のレベルはたかが知れていて、正社員になっても辞めてしまいました。
フリーターの感覚が抜けていなかったので正社員のイスにしがみつく感覚はなくて、ホイホイ職を変えてしまいました。
そんな転職慣れのおかげで、終身雇用制が崩壊していく社会に適応することができて、ステップアップしていけました。
無論、要所要所で努力が必要ですが、努力しても無駄な環境は躊躇なく捨てる事ができました。
正社員とバイトの違いは世間体だけ
フリーターと正社員の違いは、あまり感じませんでした。
特に最近ではバイトでも厚生年金が義務化されたので、世間体以外は殆ど違いがないのではないでしょうか?
正社員は解雇されにくい制度がありますが、草むしりの仕事に配置転換とかでいくらでも自主退職を迫る方法があります。
でも解雇を恐れて仕事選びをする必要はないと思います。
わたしは営業職なのに勝手にデータベースを作って片道2.5時間の所に飛ばされた事がありますが、リストラっぽいのはその一回だけでした。
あとはバイトでも正社員でも、辞めたのは自分の疲れ具合からでした。
正社員の退職歴で履歴書が汚れる?
これも自分が気にするほどではなかったです。
履歴書が汚れて見えるのは、書き方が汚いからです。
職と職の間に何らかの関連付けをして、職歴が一本に見えるようにすればキレイな履歴書が作れます。
例えばIT系に進みたいのであれば、コンビニの職歴はPOSシステムを勉強するためにして、賃貸不動産の職歴は物件管理のデータベースをおぼえるためとすればIT系につながります。
同じ職歴で服の販売をするなら、コンビニの職で在庫管理と様々な層に対する接客を覚え、賃貸不動産では年単位で住む客の視点にたった物件選びをおぼえるためにやったことにします。
こんな風に必ず何かしらの関連付けることができます。
正社員の職歴が少ない
バイトばかりで正社員の職歴が少ないことを負い目に感じる必要はありません。
バイトの期間が長ければわたしみたいに脚本家志望(人生で半年くらいそう思った時があった)だった事にしたり、役者・歌手志望とかにでもしておけば大丈夫です。
一番悪いのは自分が負い目に感じて、卑屈になることです。
正社員の職歴で最短は1ヶ月だけの会社ですが、その事が共同出資の起業につながったし、自社株の保有にもつながりました。
別のページにもいかにわたしが適当な生き方をしたか書いていますが、それでも社会人生活を早めにあがる事ができました。
自信があると上手くいく理由
脳神経科学者の中野信子氏いわく、幸運が起こる確率は誰しも変わらないそうです。
ですが『自分はツイてる』と思っている人は、チャンスが来たら反応できるので結果的に運がいいように見えるのだそうです。
わたしが仕事とお金に困らなかったのもこれと同じで、自分が素晴らしい存在だと心底思っていたので、いい選択肢を無意識に選べたのだと思います。
無職で自信が持てないという人もいると思いますが、わたしは無職中でも本を一冊読んだだけで自分を褒めていました。
そんな細かい事でいいので自分を褒め続けていると、それが自己PR能力の向上にもつながり面接を突破しやすくなります。
ここぞの時に注力すれば大丈夫
わたしは非常にバランスの悪い働き方をしていました。
就職したら一所懸命の精神で頑張りましたが、仕事が合わないとバイタリティがゼロになってしまいます。
それで20代では半年働いたら半年無職になるという風に、人生ゲームでいう『2回休み』みたいなコマがありました。
ですがそんな働き方を変えずにやっていたら、20代後半で適職に辿り着いて、一所懸命に働いたら年収も役職も安定しました。
わたしはコンビニのバイトは難しくてできませんが、設計を考える事は向いていました。
不思議なことに自分が思う難しい仕事は給料が安く、簡単に感じる仕事の方が給料が高かったです。
正社員を辞めてゆっくり休めば?
わたしはバイトでも正社員でも、辞めたら毎回ゆっくりと静養していました。
大抵は辞める前に精神がズタボロになっているので、そんな時に頭に浮かぶのは自虐的なものではないでしょうか?
『よりよい将来』
を考えられるのは心身が満たされた時だけです。
休めるお金がないなら住み込みのバイトで気分転換をするのもありです。
わたしがやった住み込みは仕事の時間は長めでしたが、体を動かしているとスポーツ感覚で気分が変わっていきます。
バイキングの余りものを袋に詰めて部屋に持って帰り、ステーキをおかずに寿司を食べるような贅沢をしました。
仕事はキツめでしたが24時間風呂に入れるので朝風呂をキメたり、豊かな生活を送れました。
ハンデがあるほど能力が伸びる
人類のテクノロジーって、制約があるほど進化したのだそうです。
これと同じで就活でハンデを抱えた人ほど、能力が伸びる可能性があります。
わたしの場合は職歴のハンデがあったので、就活を突破するために脚本の技術が発達したと思います。
自分視点だけでなく面接官の視点や、書類が会社内で回る事も計算して書くなど、場面を想定する事ができるようになりました。
その能力は入社してからも俯瞰で社内を見る事に繋がり、自然と管理職の立場になっていきました。
今、不遇な人はそれと同じ分だけ厚遇の時がきます。