よく
『上京するなら目標を明確に』
とかアドバイスする人がいますが現実味がなくて、自分が常識人に思われようとするために言ってるように感じます。
上京する前にどんな職業があるかそんなに知らないし、経験しないとわからない事ばかりです。
わたしはフリーターをしていたし、正社員になっても道が定まらなくてフラフラ転職を繰り返して、その結果としてハマる仕事に就けました。
職を探していた時はやりたい仕事なんてなくて、仕事自体をやりたくない気持ちの方が強かったです。
そんないい加減な人間でも、職を転々とする事で徐々に正解に近づけました。
田舎では職や会社の種類が少ないので、向いた仕事を見つけるハードルがすごく高いです。
上京して沢山の選択肢を選んで経験を積んで、徐々に正解に近づいていくのが現実的です。
とりあえず転職の為に上京するのは?
準備は大事なんですが、120%くらい整わないと安心できないタイプの人は、タイミングを逃す事がリスクになります。
心配ごとの8~9割は起こらないと言うし、そもそもアクシデントに見舞われる人は事前にネット検索とかしない人たちです。
やろうと思って先延ばしにすると、やったのと同じくらい精神力が消費されます。
だから状況を先延ばしにする度に、行動力が減っていってしまいます。
行動と準備の関係ですが、体感的に7割くらいの準備で十分に思います。
わたしは準備をしすぎて、半分くらいのチャンスを棒に振ったと思います。
1回目の転職に期待しない
情報が少ない段階で選んだ仕事に、過度な期待はしない事です。
上京して1回目の転職が自分にとって大当たりって、スクラッチくじ10万円が当たるくらいの確率です。
(ありそうで見た事ない)
まずバイトをして不慣れな地での生活に慣れつつ、転職活動をしていくくらいでいいと思います。
バイトなら、正社員で入れないレベルの会社で経験を積むことも可能です。
案外、そういうバイトから正社員登用されていくなんて事もありえます。
転職は思った通りになりにくいですが、逆に思わぬチャンスが転がっていたりもします。
何の特技もないわたしが何とかなったのは、チャンスの数が多くて再挑戦しまくれた事にあります。
地方の難易度が高すぎる問題
地方にも独自の文化を持った会社があると思いますが、難易度高すぎませんか?
その会社がAクラスだとしても他が一気にEクラスだったり、落差が激しすぎます。
伝統工芸とかでない限り、地方のメリットがなかなか見えてきません。
それに会社に変な力学が働いていて、能力以外のコネ問題とかがあって持たざる人には理不尽なことが多いです。
上京して経験を積まないとわからないこと
色々な職場で人のパターンを見てきましたが、昔よりも仕事選びで適性を考えないと厳しくなってきています。
昔は仕事に合わせる慣れの要素があったと思いますが、今は適職を考える人が多くて競争が激しいです。
自分はまったりしたくても、他の人が最高のパフォーマンスを出していると、相対的に能力が低いと判断されてしまいます。
最適な仕事を見つけるルートはいくつかありますが、職を変えながらというのが実戦的です。
多様な会社の経験を積むほど、正確な答えが出しやすいです。
明確な目標がなく上京するのを反対されるなら、
『多様な経験を買うために上京する』
というも十分な目標ではないでしょうか。
仕事の方向性が最初はわからなくて当然
東大の名誉教授の養老孟司氏は、長年解剖をやっていたそうです。
仕事をしながらも特に前向きな気持ちにはなれず、ただ給料がもらえたのと、医者と違って患者が亡くならないのが救いで続いたそうです。
続けていた結果、周囲に評価されるようになったわけで、最初から適職というのがわかって始めた事ではありません。
その道で大成した人でも、こんな風に最初は自分のやりたい仕事がわからないです。
中途半端な経営者はカッコつけで
『ビジョンを持って進んできた』
みたいな事を言いますが、後付けの理由でカッコつけているようにしか思えません。
転職の面接で聞かれたら
上京して1回目の転職は生活基盤をつくる足固めと説明しておけば、次の仕事がどんな仕事でも辻褄が合います。
面接での理由こそ、後付けで説明を考えるべきです。
わたしは出版社向けの現像所の集配のバイトをしていましたが、そのバイトの事を広告業に進む時の面接で説明する際、マスコミに興味があったからやったという理由にしました。
単にバイクに乗って走り回るのが気楽そうだから選んだバイトでしたが、志望する仕事に合わせて後から理由をつけました。
希望の職種なんて上京した後で決めていい
事前に
『こうなりたい!』
と願って叶ったのは、年収1000万円以上という目標くらいです。
やる仕事に関しては行き当たりばったりでした。
年収1000万円以上となったネット広告業界にしても、コピーライターの募集に応募しましたが、実際は広告運営が主でした。
そこで臆病な性格が幸いして、運営に使うデータベースとかプログラミングをやっていって、年収が上がっていきました。
役職は役員になって金融資産も十分になりましたが、状況に転がされたような気がします。
ハマる仕事は嫌な仕事の逆方向にあった
内向的な性格で最悪だったのが営業職で、他にもいくつか嫌な仕事がありました。
それらに共通していて大きなストレスに感じたのが、人に接する部分でした。
これを徹底的に避ける方向の仕事を探す内に、IT分野を目指していきました。
苦手な仕事の時は安い年収なのに、仕事が難しくてヒィヒィ言っていました。
自分にハマっている仕事だと感じた会社では、難しくてもパズルみたいに解いていける感覚がありました。
その仕事が他人にとっては苦手なものだから、得意な人が高い給料を貰えます。
やりたい仕事の一般的なイメージ
やりがいのある仕事している人のイメージって、汗をほとばしらせて
『これが私の生きがいっ!』
っていう感じでしょうか?
ああいうイメージって罪作りだと思います。
自分に合った仕事でもあんな風にならないので、変なやりがいイメージがあると
『もっと興奮できる仕事が他にあるかも』
と思ってしまいます。
実際はそこまで狂喜乱舞する人を見た事がありません。
静かに手ごたえを感じるくらいで、十分に適職と言えます。
上京後は個人の努力
上京して有利になるのは、選択肢が増える事だけです。
都市が何か手厚く面倒を見てくれるわけではありません。
選択肢の中から自分で選び、その仕事が確かに自分の努力に応えてくれる仕事なのか判断しなければなりません。
何度失敗してもチャンスはありますが、チャンスを活かす努力は自分次第です。
上京して自分の人生を何とかしようという意志を持つ時に、成長のエネルギーが発生すると思います。
東京は、無から上京した人のエネルギーによって回っています。