単に内向型だと思っている人でも、実はHSPかも知れません。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは、直訳すると、とても敏感な人の事です。
これは生まれつきのものなので、特徴を把握して生き方を最適化していく事をオススメします。
大抵は弱点になりがちですが、活かせば強みになります。
何も知らないと、
『他の人と同じように会社に行くだけで、とても疲れる』
と、自分が弱いだけだと勘違いしてしまいます。
わたしがHSPを知らなかった人生の前半戦の頃は、どうやって長い社会人生活を乗り切れるのか、見当もつきませんでした。
今はHSPのおかげで早期リタイア資金が作れたので、平穏に暮らせています。
内向的かと思ったら、HSPかも
外向型HSPというのもあるみたいですが、ここではわたしが実体験を説明できる内向型のHSPを説明します。
特徴としては
・気がつき過ぎて疲れる
・他人の争いごとも辛い
・細かい事に意味を見出そうとする
・多人数の飲み会が苦手
・他人の苦労を背負いこみやすい
・他人の目を過剰に意識
・音や刺激に敏感
などがあります。
普通の人と同じ暮らしをしても、ヘトヘトに疲れます。
わたしはお金を貯めては、定期的に仕事を辞めて無職生活をしていました。
HSPを自覚する前は、仕事を辞める事を
『自分の精神力がないせい』
だと思っていました。
気がつき過ぎて疲れる
例えば通勤では肉体的な疲労だけではなく、他人の事に気がつきやすいので、精神も疲れました。
自分が押されても他人に転嫁してはいけないと思うし、乗り降りでも他人に触れないよう注意します。
混んだ場所では気が利かない人がいて、自分勝手な動きをします。
その動きを吸収して、周囲に迷惑がかからないようにする役目を負う事が多かったです。
他人の争いごとも辛い
HSPだと、他人の感情にも敏感になります。
通勤の電車では、たまにイザコザが起こります。
それを遠巻きに見るだけで、当事者になったかのように胸が締めつけられました。
コンビニ土下座事件とかも、自分が土下座をさせられているようで、辛かったです。
HSPだと、他人の負の気持ちとつながりやすいという特徴があります。
映画館で他人の飲食が気になる
他人が飲食をすると、すごく気になります。
ポップコーンを唾液でジワジワとかして、音をたてないようにして食べるのとかさえ、気になります。
それとか、映画の
『ドカーンッ!』
というシーンに合わせて、急いで食べているサマとかが気になります。
なのでたまに斜め前の席で、フライドチキン・ポップコーン・ホットスナックみたいに、プレートランチのようにガッツリ食べようとする人が来ると、映画は台無しになります。
結果、家で観る事が多いです。
細かい変化に意味を見出そうとする
誰かのリアクションが以前と違ったら、その差異に意味を見出そうとしてしまいます。
「はい、いいですよ」
▼
「うん、いいよ」
相手の気分によるものかもしれないのに、差がある事を異常と捉えて、分析をはじめてしまいます。
何か不快な思いをさせた事があったか、やりとりを想起したりします。
HSPは人間嫌いではない
別に敏感で疲れやすいだけで、HSPは人間嫌いというわけではありません。
ただ、飲み会とか忘年会とかは好きになれませんでした。
多人数の場では、個々の動きが目に入ると、彼らの気持ちとかを考えてしまいます。
考えると言うより憑依にちかいため、自分がなくなってしまいます。
つまらなそうにしている人がいたら、いたたまれない気になります。
そんなこんなでヘトヘトに疲れるので、参加しなくなっていきました。
少人数なら大丈夫
会社で取引を始める時に、互いに見知った方がやりやすいので、付き合い始めは会食をしました。
3~4人程度なら問題なくできました。
HSPなので無神経なことは言わないため、悪感情を持たれる事は少なかったです。
商談は量より質
一日に3社くらいの人と会うと、終わっても脳が熱を帯びてしまいました。
コーヒーを飲み過ぎた時と同じような感じで、カッカッとして鋭敏になった状態が戻らず、辛かったです。
だからなるべく2社以内に抑え、その代わり質を高めて1社あたりの取引量を増やしていました。
HSPは電話が苦手
ネット広告で小さい会社にいた時、頻繁に電話が鳴りました。
商材の話だったり、どこかでトラブルが起こったなどでしたが、電話がなる度にドキッとしました。
突発的なものが苦手だったし、そこから突然の対応が始まります。
それに小さい会社では商談から広告作成、時間がある時はプログラミングもしていたので、突発的な電話で中断されるのが苦痛でした。
なるべくメールにしてもらう
何だかんだ合理的な理由をつけて、外部の人にメールベースでやりとりするフローを構築しました。
実際、内容が残らない電話で話すより、メールの方がタスク管理にも使えて便利です。
外向的な人は会話を好み、文字は好まないという特性があったので、メールを埋もれさせてしまう人もいたので、そういう場合は
メール+電話
という手段をとりました。
メールのやりとりは自分のターンで終わらす
わたし個人の問題かもしれないですが、メールのやりとりは自分が送って終わりにしていました。
本来なら相手からのメールで終了のところでも、書かれている内容に対して、自分から送らないと気が済みませんでした。
小さな誤解でも解きたいとか、不安の種を残さないための行為でした。
ノックされるのも苦手
実家にいた頃から、ノックが苦手でした。
自分一人で部屋にいる状態が好きで、安全地帯にいるようでした。
それをノックで破られると、心臓がビクッとしてしまいます。
それに大抵、何かのタスクが発生するので、ノックされるとトラブルの前兆のように感じてしまいます。
HSPは共感力が強いので、他人の苦労を背負い込みやすい
HSPは、他人の苦しみや怒りに非常に敏感です。
他人の苦痛に共感しやすく、本人に代わって苦労を背負いこみやすい性質があります。
境界例と呼ばれる、溺れて誰かにしがみつこうと必死な人に捕まった時は、ものすごい勢いで貯金が減っていきました。
会わない時でも、長時間の電話などで睡眠をとらせてもらえず、かなりキツかったです。
そのキッカケも、相手の苦労話に感情移入して、
『自分が何とかしないといけない』
と思った事からです。
他人の目を過剰に意識
人が多い場所では自分の意識を離れて、他人の意識ばかりを追ってしまいます。
そういう場での自分の行動は、他人にとって都合がいいものばかりになります。
だから人が多い場所は、自分の存在がなくなったように感じるので、好きではありません。
他人の目を意識するあまり
『ペイペイで払います』
とかも、恥ずかしくて言えないです。
HSPは音や刺激に敏感
わたしが敏感なのは、音や刺激物です。
刺激物というのは、カフェインやアルコールやタバコの煙などです。
すごく敏感に感じるので、得られる効果よりもダメージの方が強いです。
カフェインはともかく、アルコールやタバコって昔よりも接種する人が減ってきていませんか?
HSP気質の人が増えたのかも知れません。
音に敏感なのも辛い
寝るときは耳栓が必須です。
耳栓をしていても、
『コツン』
などの衝撃音は聞こえるし、ノックのように聞こえるものだと、目が覚めて心臓がバクバクします。
新聞配達のバイクの音も、かなりの大きさに聞こえます。
早いと3時くらいに音が聞こえるので、眠りが分断されます。
HSPで困ったこと
細かい事が気になって、変なところで躓きました。
例えば中学くらいから出てくる数学の公式は、中身が不明なブラックボックスに感じて、不安で覚えられませんでした。
どうしてその公式の形になったのかを知らないと安心して使えず、理解するのに時間がかかっていました。
必要以上にバッファを求める
電車移動の時とかは、時間のバッファを多くとらないと、不安で仕方がないです。
特に、逃すと全てがフイになる飛行機移動は、自分で乗ろうと思った事は一度もありません。
常にバッファをとらないと気が済まないので、結局は時間が余って1時間もベンチで待つとかがあります。
田舎に家を買ったけど、あいさつ回りで手放す
早期リタイアする時、田舎暮らしをしようかと家を買いました。
しかし買った時にあいさつ回りをしただけで、何だか疲れて、住まない内に売ってしまいました。
別に嫌な人がいたとかではないですが、それでも
『どう思われただろう?』
と考えただけで、どっと疲れてしまいました。
田舎は自分の存在が目立ってしまうと感じました。
買った時の差額と手数料等で、マイナス300万円でした。
すぐに気が散る
他人の動作が目に入ったり、音が聞こえると、そこから他人に意識が移ってしまいます。
各々の感情やストーリーを追体験してしまい、自分のことができなくなります。
子供なら勉強ができないくらいで済みますが、お金を稼がないといけない社会人は困ります。
ですが色々と工夫をして、逆にHSPを活かす事ができました。
長くなったので、HSPを仕事に活かした事は、次に書きます。