わたしのフリーランスの経験はIT系で
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グダグダで会社員に戻る
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やっぱり再度フリーランス(2回目)
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共同出資で株式会社を起ち上げ
です。
各々で稼ぎ方とか、失敗を経験しました。
最終の共同出資で会社を起ち上げが上手くいったので、結果的にはフリーランスの選択は正解でした。
わたしは大したスキルもないし、金額交渉力もありませんでした。
フリーランスになった経緯
社会人デビューの時、就職氷河期だったので最初から諦めて、就活しないでフリーターになりました。
まだ終身雇用制がスタンダードな時代だったので、フリーターだと落伍者の扱いです。
ですがこのスタートのおかげで、会社にしがみつく価値観がなくて、フリーランスの下地になりました。
自分に合わないと思ったら転職をして、何個目かの業種でIT系に辿り着きました。
対人的なものは苦手でしたが、数値データとか細かいものを読み解くのが得意だとわかりました。
それでゲーム感覚でデータベースとかを作って、勝手に仕事に使ったら大きく昇給・昇格しました。
データベースと言っても大したものではなく、仕事の片手間で作れるエクセルに毛が生えた程度のものです。
ただ成果を上げるには、それで十分でした。
他社に誘われるようになる
対人的な折衝は苦手でしたが、データベースがあったので、データに基づき楽に仕事ができました。
それを見ていた他社の人達に、転職の誘いを受けるようになりました。
1社にいるより、別の経験がしたかったので、給料が下がるものの転職し、そこでも成功しました。
そうなると、IT系ならどこでもやっていけそうな気になり、フリーランスになる事にしました。
仕事の内容は、会社員時代と基本的に変わりませんでした。
フリーランスは顔が売りやすい
わたしの仕事はコンサルっぽい立ち位置で、色々な会社に入る事が多かったです。
コンサルと言っても、実際に自分で手を動かして働くやり方だったので、そんなに量はこなせません。
その代わりフリーランスとして入った会社で、中枢の情報を知る事ができました。
高い役職の人に、自分の仕事ぶりを見せて顔を売る事もできます。
口先でアピールするのではなく、仕事ぶりを見せられるので信用が得やすいです。
顔を売っていると、いざという時に声をかけてくれる人が増えるので、フリーランスには保険になると思います。
何よりも転職をしなくても多くの会社を経験できたのは、後の株式会社起業の糧になりました。
フリーランス1回目はグダグダ
フリーランスとして請け負ったのが、社内のシステム化です。
例えば乾物屋の商いをシステム化すると言ったら、バーコードリーダーとかリアルな道具が必要になりますが、IT系の売買のシステム化は簡単です。
会社に合ったシステム化ツールを作って、導入して稼働、コンサルから実務までを
仕事はこなせましたが、料金とかは決めていなかったりグダグダでした。
業務請負で30万円くらいになりましたが、その内に無料でやってあげたりして、10万円台になってしまいました。
会社員時代に給料交渉もした事がないし、自分の料金を決めるのも抵抗がありました。
このあたり、わたしは内向的な性格で苦手な部分でした。
それで1年も経たずに、再び会社員生活に戻りました。
再びフリーランスになる
2回目の時は、ケータイ用の広告を運用していました。
会社員時代に知り合った営業の人に仕事を振ってもらい、それを運用するだけでした。
報酬に関しては広告の売り上げが明確だったし、営業の人が信用できる人だったので、黙っていても毎月35万円をもらえ続けました。
安いと思うかも知れませんが、広告の運用は軌道に乗れば手間なくできます。
それで殆どの時間、知り合いの会社を無料で手伝っていました。
儲けるという事に関して、わたしは性質的に向いていないようです。
それでも、周囲の人のおかげで何とかなりました。
共同出資で株式会社を起業
今、フリーランスをしている人でも、気が合う人と何人かで集まったら、それで株式会社ができます。
数名で起業する分には、フリーランスとあまり変わりません。
自営業と違ったのは定款とかいう、会社の事業や目的を書類化したものがあるか・ないかくらいです。
行政書士に丸投げしたので、内容は覚えていないくらい、あまり意味を感じないものです。
後は皆でお金を出し合って、資本金にしたくらいです。
フリーランスより楽な面
複数人で役割分担をして、自分が得意な事だけすれば良かったので、すごく楽でした。
対外的な折衝は営業の人がしてくれたので、わたしは社内で作業ができました。
給料に関しても初任給が月給50万円で、そこから上がり続けました。
最高が2,500万円で、一人の頃と違って収入減にはなりませんでした。
やはりわたしの場合、お金に関しては他人に任せた方が上手くいきます。
ルールは自分で決められる
フリーランスを選ぶ人は、安定よりも自由を選んでの事だと思います。
株式会社でも、わたしの得意分野に関してはルールを決めさせてもらい、思い通りの仕事ができました。
共同起業のメンバーは互いに能力を認め合える仲なので、仕事がしやすかったです。
そういう人との縁を作ったのは、会社員時代やフリーランスでの仕事ぶりでした。
自分の看板で仕事をするという事は、評価が全て個人に返ってきます。
真面目に仕事をしていれば、自分にポイントが貯まっていきます。
起業直後、わたしが無料で手伝っていた会社の人が助力してくれたりもしました。
フリーランスは初期メンバーになりやすい
株式会社の立ち上げ当初は、各自がやる事を抱えていたため、自発的に動く必要がありました。
これに関して自分でルールを作ってきたフリーランスの方が、会社員より慣れていると思います。
会社が真っ白な状態からスタートなので、何かあると仕事を進めながら、合理的な制度を作っていきます。
フリーランスは後ろ盾がなく不安定な分、必死で活路を見出そうという知恵が発達して、それが起業後に役に立ちました。
空中分解する会社も沢山みてきた
IT系はパソコンだけあれば起業できるので、どこかの部長クラスが部下を連れて起業なんて、よく見ました。
元いた会社の劣化コピーを作って、最初は上手くいきますが、いろいろな事で揉めて分解していきました。
わたしの場合は、生まれつきの社長のような人格の人と一緒だったので、上手くいきました。
フリーランスが会社員よりもチャンスが多いとしたら、人との縁づくりではないでしょうか。
フリーランスと自己責任
コロナで起業活動が停止したり、学校が休校になった時に、フリーランスの人から二つの意見がでました。
一つは、
『フリーランスとはリスクを全て自分で受け止めるもので、それが出来ないなら会社員になるべき』
もう一つは、
『会社に所属していないというだけで、補償をしてくれないのはおかしい』
というものです。
フリーランスの補償
会社員・フリーランス・株式会社起業を経験して、もっとも弱かったのはフリーランスです。
仕事を休んだら、即無職になってしまうし、失業手当もありません。
フリーランスは雇用保険に入れないので、仕事がない時は貯金しか頼りになりません。
義務と権利は1セットになっているので、自由を選ぶと権利が大幅になくなります。
フリーランスの感覚は宇宙遊泳に似ていて、不安と自由の中で仕事をしていました。
会社の場合、会社の利益から法人税が取られ、個人の収入からは所得税が取られます。
従業員の雇用保険は、会社と社員が折半で納めます。
税金や保険納付が多い分だけ、会社の方が公的な助成制度などが受けられます。
フリーランスを始めた時の貯金
わたしはフリーランスが失敗して、再就職する期間を1年くらいと想定して、貯金が貯まってから独立しました。
今思うと無料で仕事を受けてしまったのは、貯金があったせいかも知れません。
その当時は金銭感覚が緩かったので、一定額を超えたら貯金に手を付ける癖があり、フリーランスがグダグダになる要因でした。
失敗してもすぐに再就職できた
会社で採用する側になった時、転職サイト経由でフリーランスの人が応募してくることがありました。
ですが普通は、フリーランスなら就活なしで再就職しやすいです。
仕事ぶりが自己PRみたいなもので、それを色々な会社で見せて回っています。
わたしのように学歴が低い場合、普通に就活するより、仕事ぶりを見せた会社に再就職する方が簡単でした。
わたしの経験ではフリーランスが会社員より有利なのは、転職のしやすさです。
フリーランスと派遣社員
会社にとってフリーランスは、派遣社員に似ています。
派遣社員の権利が拡充してきた分、フリーランスの方が都合の良い労働力になりました。
単なる労力を売るだけのフリーランスなら、会社に入った方が無難です。
フリーランスの場合は、希少性がないと単なる雇用調整員になってしまいます。
わたしの場合、スキルは大した事がなかったですが、特殊性が高かったので重宝されました。
会社組織に向かない性格
昔の派遣はスペシャリストを意味していて、一つの会社に勤める事が出来ない性分の人がいました。
そういう人が今選ぶのは、派遣よりフリーランスではないでしょうか。
わたしは会社で指示をされて仕事をしていた頃は、あまり上手くいきませんでした。
会社の良い所は、従業員の性質にバラツキがあっても、ならすことができる仕事のフォーマットがある所です。
わたしは他人が作ったやり方に適応するのが苦手で、会社に向かない性格でした。
最初に出世する足掛かりになったのも、業務時間外に勝手に作ったデータベースがキッカケで、そこから権限をもらい上手くいきはじめました。
自分でやり方を作らないと仕事ができない性質が、フリーランス向きでした。
会社員に不向きだったのが、働き方を変えると強みに変わります。
これを読んだ方が、自身が社会に不適合と諦めずに、自分に合った働き方に出会えることを祈ります。