わたしは求職者の側としてハローワークを使ったことがあります。
失業手当をもらいながら余裕を持って就活をしようと思いましたが、入った会社はブラックでした。
どこがどんな風にブラックだったのかや、ハローワークに通った感じを書いていきたいと思います。
都道府県によって違うようですが、わたしが通ったのは東京都のハローワークです。
ハローワーク経由で入った会社を1年半ほどで辞めたので、就活期間半年を含めて2年間を無駄に過ごした計算になります。
わたしの2年間が、読む方の参考になれば失った時間も報われます・・・
ブログが初めての方へ ⇒ 経歴
ハローワークの求人は面接からブラックだった
失業手当の受給のために、ハローワークに行きました。
受給の手続きは集団予防接種みたいな感じで、この時点でちょっと苦手な空気感でした。
自己都合退職なので手当てが出るまで3ヵ月待たされ、そこから手当てをもらいながら就活しました。
求人票は電子化されていましたが、ネット公開ではなくハローワークの端末で探します。
らーめん一蘭の一人席みたいについたてのあるデスクで端末を操作し、これはと思うものを印刷して窓口に持っていきます。
そうすると窓口の人が会社に電話してくれるシステムでした。
わたしは電話で話すと「求人に応募したいのでだばばばば」と噛んでしまうので、代わりに電話してくれるのは助かりました。
面接の時点で漂うブラック企業臭
面接を受けに行くといきなりそこの会社の偉い人が面接官で、1回で採用が決まりました。
この、会社の偉い人が出てくるという所にブラック企業臭が漂っています。
偉いさんが出てくるのは応募者に礼を尽くしているのではなく、採用周りの人員がいないからです。
普通は一次面接で数を減らした後で、偉い人が二次面接以降に出てきます。
それが最初の面接で出てきて、チョコチョコっと面接をしてすぐに採用をされました。
受ける側としては緊張する面接が少ないので助かりますが、入社しやすい会社は大体ブラックという格言があるように、危険なポイントです。
ブラック企業は祭りのように騒がしい
入ったのは土地活用系の営業会社でしたが、親会社が何やら怪しい営業会社でした。
たまに合同で決起会とか報告会みたいなのがあるのですが、夜の店のシャンパンコールみたいなのがあって、ドン引きしました。
文言を忘れたので絵では『やるぞ』と書いていますが、実際はコールでした。
トランス状態の人々を見て、(ああ、自分はここまで落ちたんだなぁ)と思いました。
営業って精神力勝負みたいなところがあるので、そんなテンションアップも必要みたいですが、個人的には具合が悪くなります。
そういう会社なので入れ替わりが激しく、平均年齢は30歳前後でした。
だから広告掲載料のかからないハローワークで、年中採用をかけているのです。
普通の求人サイトは2週間で20万円弱かかるので、使い捨て感覚で社員を年中採用する会社は少ないです。
給料額は特にブラックではない
給与は歩合制ではなく固定給で23万円くらいだったので、未経験にしては悪くないほうです。
ただ隔週で土曜日出勤だったのを考慮すると、あまりよくないほうです。
賞与は年1回で3万円とか、そんなレベルでした。
その代わりに時々、社長がカニを食べさせてくれる変な制度がありました。
ブラック企業ではお金ではなく、おカニが支給されます。
労働時間は不透明
労働時間は実働8時間という事になっていましたが、大抵は目標未達なので自主的にそれ以上をやる空気感でした。
当然、残業代はなしです。
額面的にはブラックではないですが、時間給的には微妙です。
長時間でも得意な仕事なら苦痛は少なかったのですが、電話をかけるのは辛かったです。
ハローワークの求人の条件と違う
隔週の休みの土曜日に自宅にいたところ、先輩に電話で会社に呼び出されました。
事業所の目標が未達という事で、電話がつながる人が呼び出されて出社していました。
ハローワークの求人では『休日出勤あり』とかは書いていませんでしたが、入社した後に条件が違っても、転職が面倒なのでなんとなく受け入れてしまいます。
それがブラック企業っぽいやり方です。
だんだんと土曜だけでなく、日曜も浸食されました。
他人に自分の休日を左右されるのは、ちょっとキツイです。
明日は休日だと思っていても、呼び出しがあると思うと安らげません。
こういう具合なので実質的な年間休日は、ハローワークで見た条件より少なかったです。
ブラック企業確定
この仕事で営業が決まると、工事業者と絡むことになります。
発注してお金を払うのはこちら側です。
わたしはお金を払う側が偉いという認識は持っていませんでしたが、この会社では工事業者の方が偉い立場になっていました。
これは会社の上の人が工事業者と癒着していて、お金の流れが発生しているからだと先輩に教えられました。
色々な兼ね合いで工事の日取りを決めますが、その日が気に入らないと工事業者が怒ります。
工事業者は土木や電気関係など複数が入りますが、こんな風に営業より上の立場で接してきます。
工事を発注して怒られるって、どういう関係でしょう。
それだけでも不満でしたが、本来会社に入るべき利益が減らされるということは、わたしの給料も減ることになります。
こんなことがまかり通る会社は土台がおかしいので、将来性は期待できません。
実際わたしが退社して数年後には、一緒に働いていた社員は一人も残りませんでした。
弱い立場
土地のオーナーに頭を下げて、工事業者にはお前と呼ばれて、この会社の営業マンは最弱の存在でした。
先輩の営業マンも不満を言っていましたが、過去に業者との癒着を社長に告発した人が退職させられたので、それ以降は誰も何もしなくなりました。
大企業なら問題になることでも、小さい会社では野放しだったりします。
簡単に入れる会社など、所詮はこんなものです。
挑戦しなかったらこんなひどい会社に居続けることになるので、わたしは転職を頑張ることができました。
ハローワーク経由の会社を辞めてから
失業保険は欲しかったですが、失敗のイメージが強かったのでハローワークには近づかず、一般の転職サイトで就活をしました。
お金よりもネガティブな気持ちになるのを避ける選択は正解で、次に入社したIT関係の会社は正解の選択でした。
当たり前ですが、働き始めてからも完全週休二日でした。
初任給は営業会社と同じくらいでしたが、すこし実績を上げたらすぐに昇給しました。
賞与制ではなく年俸制でしたが、年収は1年で前職の倍以上になりました。
給料もおカニではなく、ちゃんとお金でもらえました。
ハローワークの雰囲気が苦手
ハローワークに初めて行った時、外観から何とも重苦しい空気を感じました。
オカルト映画のはじめに、これから怖い事が起こる家が映された時のような、不気味な感じです。
ハローワークから出る人に直接アプローチをかける、どこかの会社のスカウトがいたのもキナ臭かったです。
これから転職するにあたって、明るいイメージは作れませんでした。
ハローワークの職員自体が大変そう
ハローワークの窓口で相談員をしている人は、無職の求職者にとっては安定して見えます。
しかし彼らの給料は10万円台で、しかも多くは非常勤だそうです。
求職者の中にはガラが悪いのもいて、罵声を浴びることもあるでしょう。
こういう怒られ要員の仕事に就かされるのは、ハローワークの利用者とほぼ同じ境遇ではないでしょうか。
わたしの職歴の1社でお世話になったのは確かなので、職員の方には感謝しています。