社会人になってすぐの頃に他人と比較すると、スタートダッシュが早い人に負けたような気持になります。
ですが人生は先行逃げ切りするのが難しく、前半戦でダッシュを決めた人の多くが失速していきます。
前半が派手であるほど、後半の落ち込みがすさまじいです。
逆にわたしは前半で仕事が続かないなど迷走が続きましたが、中盤から盛り返して40代で早期リタイアすることができました。
『若い頃にもっと遊んでおけばよかった』という後悔はなく、安定した今の生活に満足しています。
人生に焦りを感じている方に向けて書いていきます。
後半失速する人の例
9億6千万円ものコロナ給付金詐欺をして捕まった、T(47)という男の半生は典型的なスタートダッシュ型でした。
Tは二十代前半でバーを始めて、居酒屋など店舗を増やして成功しています。
30歳で資格を取って不動産業を始めて、太陽光などで稼いでいます。
私生活でも結婚して子供を作り、こういう人物の話によく出てくるフェラーリにも乗っていましたが、36歳頃に住宅ローン融資関連の詐欺で逮捕されています。
一足飛びだから失敗した
Tが36歳頃にやった詐欺は魔が差したのではなく、これまで一足飛びに進めてきた人生のツケが回ってきたことによる、必然的な犯行です。
36歳くらいになると体力が落ちて、それまでのように勢いでは上手くいかなくなってきて、じっくりと知識や知恵を使う必要があります。
ですがTは直感に頼るやり方を変えられず、思うようにお金が入ってこない焦りからローン詐欺に手を染めてしまったのでしょう。
このように人間は年齢に応じて変化するもので、若い頃に上手くいっても、それがずっと続くわけではありません。
逆を言えば前半が上手くいかなかった人は、後半になって上手くいくようになる可能性があります。
以降は転落の一途
最初の詐欺で捕まって以降も地道な仕事はできず、仮想通貨や韓国での飲食店経営に手を出しては失敗していました。
不動産で失敗したから仮想通貨という転身の仕方は、同じパターンの失敗を繰り返します。
わたしは転職が多かったですが、その度にどこで失敗したのか検証をして、転職の度に少しずつ適職に近づけました。
失敗を繰り返したTは、インドネシアで油田を掘る名目で出資金を集めますが、そのお金も溶かしています。
コロナ給付金詐欺を起こした時は、かなりお金に困っていたのではないかと思います。
地味なルートは後が楽になる
Tとは真逆のわたしのルートは、地味なものでした。
彼が成功し始めた20代前半の頃、私は農家で住み込みのバイトをしていました。
Tがオーナーとして飲食店を増やしていた頃、わたしはようやく就職をしました。
しかしそこも半年で辞めてしまい、半年くらい無職で過ごしました。
わたしが適職に就けたのは、それから数年後のことでした。
経済状態がよくなってくる
Tは30歳で不動産業に手を出しますが、太陽光で儲けた後は低迷していったと思われます。
それに対してTが犯罪を始めた30代の頃、わたしは年収が1,000万円に到達し、それからも派手に遊ばずに順調に年収を伸ばしました。
Tが太陽光や仮想通貨といった外部要因で豊かになろうとしたのに対し、内向的なわたしは自分の内面にある資源を発掘していきました。
役に立たないと思っていた自分の臆病さや、ウジウジと悩み続ける性質が観察力や思考力となって、頭を使う仕事で活かせました。
おかげで景気変動に関係なく、年収が右肩上がりになっていったのだと思います。
地味な仕事には金脈が眠っている
わたしはネット広告の会社をキッカケに適職のIT系の道に進みましたが、当初はコピーライターとして入社しました。
そこで仕事をしている内に、面倒で誰もやりたがらないバックヤード(売買の管理等)の効率化に着手していきました。
わたしも面倒で手を付けたくないと思いましたが、広告の流通をスムーズにするためにはボトルネックをなくす必要があったため、手をつけざるを得ませんでした。
誰もが放置している分野だったので効率化の効果は大きく、人手がどんどん減らせました。(リストラはしてません)
人件費を削減した分がわたしの給料に反映されて、仕事を手掛ける度に年収が上がっていきました。
別にTのように海外や仮想通貨にばかり目を向けなくても、金脈は足元に埋まっていたりします。
四十代の時点
Tは四十代になっても怪しい金儲けをやめず、ついには9億6千万円もの詐欺に手を染め、逃亡先のインドネシアで逮捕されました。
それに対して歩みが遅いわたしは四十代になってからが全盛期で、最高年収に達した時に会社を辞めました。
会社設立時に出資をした自社株も価値が上がっていて、違法なことをせずとも資産が築けました。
Tと違ってコツコツした努力をする習慣でやってきたので、これからも浪費しないで地に足がついた生活をしていくつもりです。
あまりお金にならない執筆をしているのも、趣味というのもありますが、地味なことが成功につながるという経験からです。
投資に関しても世間では米国株連動の積み立て投資が最適解とされる中、最も面倒で不利と言われていた日本企業の個別株をやりました。
周りの人を負に巻き込む
Tは自分の詐欺に元妻や子供を加担させたため、彼らも逮捕されました。
自身はインドネシアに逃亡して、そこでもナマズの養殖を名目に投資資金を集めようとしていました。
Tは一足飛びでお金を得てきたツケを中年で支払わされただけでなく、関わる人をみんな不幸に巻き込みました。
わたしはこういうブラックホールみたいな人がいたら、スッと身を引いてフェードアウトします。
こういうペテン師って大抵、太くて黒光りしていて、縄で縛ってあるチャーシューみたいなんですよね・・
飲食も身の丈以上を求めるので、肥え太るのでしょう。
前半ウハウハより後半が楽な方がいい理由
コロナ給付金詐欺をしたTは、恐らく刑務所に入ると思います。
寝起きする時間は決められ、一挙手一投足に制限がかけられる生活は、四十代には辛いです。
四十代になっても体力は上げられますが、回復力は下がるというのが実感です。
トレーニングをしていて、全く疲れないでダンベルを上げ続けられる時があります。
若い頃より体力がアップしているのかと思いましたが、その晩にしっかりと反動がきます。
寝たのが22時なのに、朝起きたら8時ということがありました。
あまりに長時間だったので寝てる間に宇宙人にさらわれて、実験でもされていたんじゃないかと怖くなりました。
人生の後半は無理がきかなくなってくるので、ゆとりが必要になってきます。
逮捕されて刑務所に入れられている場合ではありません。
最終的にゴールに到達すればいい
わたしは無職が続いた頃に、60代くらいでホームレスになっているかもと思ったことがあります。
どの河原がいいのか場所の選定までしたことがあります。
そんな悪い暗示はすぐに頭から消し去り、豊かな将来を想像しながら転職でステップアップすることができました。
人より多くの収入を得て思ったのは、金額にこだわらなくても良かったのかなということです。
自分が思う通りに仕事ができて、生活ができるくらいの収入が得られれば、それが自分らしい生き方と言えるのではないでしょうか。
独身でいいです
独身は寂しいと思われがちですが、面倒くさい人と関わるよりは遥かにマシです。
※面倒な人のイメージ
結婚生活は楽しいこともあると思いますが、維持するためには相手に合わせる必要があったりします。
わたしは誰かと暮らすには人の感情に敏感すぎるので、一人で気楽な方が合っています。
自己実現がゴール
心理学で自己実現というのは、自分の内面的欲求を社会生活において実現することで、欲求の中でも最上位に位置するものだそうです。
人によって内面的欲求は様々なので、幸福のモデルも異なります。
テンプレート化された成功者像は悠々自適に世界旅行をするなどですが、わたしは好きな時に昼寝をしながら執筆することが自己実現です。
畑で美味しいスイカを作ってみたいという願望もあるので、この先の楽しみとして残しておきます。
皆さんには皆さんの自己実現の形があると思うので、そこにたどり着けることをお祈りします。
まずは仕事を安定させる必要がある方には、転職や年収を上げた方法が別ページに書いてあるので、よければいろいろと読んでみてください。
わたしは独身なので幸福な結婚の仕方は書けませんが、低学歴から真っ当な仕事で収入をあげた経験だけは書けます。