内向的な性格で営業をしたら地獄だった

営業電話 会社の選び方

『内向的な性格の人は、実は一流の営業マンになれる』

みたいな成功談がありますが、内向的な性格にも程度があります。

 

カフェさえ落ち着かないからテイクアウトにするとか、休日は外に一歩も出ない方が幸せを感じるとか、本物の内向的人間に営業は合いません。

 

筋トレみたいに頑張れば外向的な性格になって、営業力も上がると思っていました。

けど内向的・外交的は脳の作りが違うとかで、努力ではどうにもなりませんでした。

リストラしたい内勤の人を営業に回し、退職に追い込む会社があるように、内向的な人にとって営業は罰です。

 

営業成績が上がらないのは才能とか努力ではなく、脳の性質です。

わたしは『石の上にも三年』の言葉を無視して、営業から1年ちょっとで逃げ出しました。

 

※転職アフィリエイトに誘導する記事ではありません

 

内向的な性格に営業電話は向いていない

 

わたしは土地活用系の営業会社に入って、土地の所有者を調べて作ったリストを元に電話をかけていました。

 

電話の時はいつも、つながらないことを祈りながらかけていました。

その会社の業務は一方的に『買ってくれ』という営業ではないですが、電話がつながるとこんな感じの展開になります。

 

・社名を告げただけで終わり

・少し会話して終わり

・横柄な不動産屋の相手

 

営業電話なんて大体ガチャ切りが相場ですが、稀につながっても嫌な思いをします。

土地を管理している不動産屋が、ものすごい横柄な態度をとってきます。

生きていてあれほど人に横柄な態度を取られた事はありません。

 

わたしは多分、嫌な人に対する耐性が低いです。

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そんな中で、数十本に一本くらいの割合でアポがとれてしまったりします。

 

アポが取れても地獄

アポがとれないと詰められて、休日返上で電話をかけさせられるのですが、アポが取れても嬉しくありません。

 

内向的な人にとって、他人と会うのは喜びではなく苦痛です。

地主と共通の話題を探して、愛想笑いをして距離を縮めていく作業が本当に面白くありませんでした。

 

 

人間は内心と違う感情を出し続けていると壊れるそうで、もう半年営業を続けていたらわたしも危なかったです。

 

営業は

『新しい人と出会いたい!』

という外向的な人には興奮と快感を伴う仕事ですが、内向的な性格の人は

 

『他人に領域を侵されたくない』

という気持ちの方が強く、アポが取れると頭を抱えました。

 

契約がとれないわけではない

いっそ契約ゼロなら数か月で辞められたのですが、微妙に契約が取れてしまいました。

内向的な人は反省するのが得意なので、失敗を糧にして改善策を考えられます。

 

前回の失敗を確実に穴埋めして、

『営業は話すのではなく聞く事』

みたいな事を実践すると、契約が取れるは取れます。

 

しかし達成感は一瞬で、すぐに次のノルマに向けた

電話⇒アポ取り

が始まるので重たい気持ちになります。

 

ストレスを回復する間がありません。

 

 

営業で感じた劣等感

同期は普通に電話をして、断られてもケロッとしています。

 

彼らが電話を切った後で悪態をついて、その場でストレスを解消する姿を見ましたが、それを内向的なタイプが真似てもストレス解消されません。

 

彼らは細かい事を気にしないというより、気にするセンサーがないように見えました。

彼らの普段の行動や生活はかなり抜けていて、給料日前にお金が尽きたり計画性がありませんでした。

 

そんな彼らが楽にこなす営業電話を、わたしはヘトヘトになりながらやっていました。

自分は社会人の中で最弱なんじゃないかと劣等感を覚えました。

 

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上司にめちゃくちゃ怒られる

営業電話を聞かれるのが嫌で、応接室で電話をしていたら上司にめちゃくちゃ怒られました。

 

内向的で自分を開示することに抵抗があったので、話す内容を周りの人に聞かれたくなかったのですが、会社なので当然ダメでした。

普通に皆の前で電話をかけると、電話相手の他に周りの社員に聞かれていることも意識するので、脳が容量オーバーになってしまいます。

 

外向的な人とは脳の作りが違う

 

病的なまでに営業が苦手だったのは根性の問題ではなく、脳の作りの違いだとわかってからは気が楽になりました。

 

外交的な人はパーティーなど人が多い場所でHPが回復していくような人たちです。

 

人の輪の中に居る事が心地よく、その延長で営業の仕事ができます。

しかし内向的な人は基本、一人でいる事でHPを回復させていきます。

新しい人との接触はワクワクするような出会いではなく、大きな負担に感じます。

そんな仕事をしていたら、ヘトヘトに疲れるのは当たり前です。

 

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営業をしていた期間、一人になりたい時間が増えた

 

営業で多くに人と話すと、頭がオーバーヒートするように熱くなりました。

人にあたるというか、キャパシティ以上の接触をしたためです。

 

何も考える事ができなくなり、ただ静かに自分の頭をクールダウンしたい気持ちになりました。

 

それなのに営業会社は、やたらと飲み会だのなんだのが多くて逃げ場がありませんでした。

あとは給料が安いけどたまにカニを食べさせる、餌付けみたいなこともありました。

 

その頃は

神様は人生というゲームの難易度設計間違っていないですか?

と思っていましたが、仕事が合っていないだけでした。

 

過ぎてみると人生は、そこまで難易度が高いゲームではなかったです。

 

 

嫌な営業の経験を活かす

 

営業は嫌な仕事でしたが、その経験のおかげで自分の性質を意識し、営業とは真逆の方向の仕事を目指しました。

電話やアポなど殆どしなくても、自然と売買ができるITベンチャーを選びました。

ここでは営業の時にデメリットだった

 

『細かい所に気がつき過ぎる』

 

という性質が強みとなって役に立ちました。

数値データの世界は整然としていて、微細な変化から予測をする内向的な性格が役に立ちました。

 

営業会社とは180度違う世界で、知的な挑戦を楽しんでする事ができました。

しかも営業会社とは比べ物にならないくらい、年収がアップしました。

 

 

昔より内向的な人向けの仕事が増えた

内向的な人が嫌う電話や飲み会に対する主張が、割と通るようになってきました。

 

受態業務を減らすため電話番号自体を非公開にする会社とか、飲み会に否定的な会社が増えてきたのは、内向的な人が戦力になる仕事が増えてきたからだと思います。

 

昔は人と会うか電話をしないと進まないような仕事が多かったのに対し、今は静かに頭を使う作業が大きな価値を生み出す仕事が増えました。

 

営業の仕事ができないで自信を喪失している人は、その能力がどこかでは最強になります。

 

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