大量解雇の例に見る、生き残れる仕事選び

会社の選び方

ツイッターの日本法人で大量の解雇がありました。

彼らがやっていた仕事内容と、IT系で早期リタイアしたわたしの知見を合わせて、生き残れる仕事選びについて考察していきます。

ツイッタージャパンがやっていたこと

彼らの仕事で象徴的だったのが、キュレーションというものです。

これはニュースメディアの記事を選別して、トレンドやニュースフィードというユーザーの目に触れやすい部分に表示させる仕事です。

キュレーションとは元々、美術館等で働く専門知識を持った人が作品を収集し、テーマ別に展示をしたりする仕事のことです。

それがテック企業(IT企業)の界隈では、ニュースを検閲してピックアップする仕事をキュレーションと呼ぶようになりました。

 

ただ選ばれるニュースの内容に偏りがあり、いわゆる意識高い系と呼ばれるようなものが多く、ユーザーが欲するものとは乖離していました。

 

問題点

 

キュレーションというのは、本来その分野に深い知見があってできる仕事です。

しかしツイッターにおけるキュレーションは担当者の主観のみで、いわば彼らの自己顕示欲や承認欲求を満たす場になってしまいました。

 

それでユーザーが活発になり収益が上がれば良かったのですが、大幅な赤字で人員削減を余儀なくされました。

あと個人的にはワイシャツの襟が高い点も、鼻持ちならない感じがしました。

 

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恵まれ過ぎた労働環境

 

赤字の原因は仕事内容に比べて高額な報酬や、ドリンクやスナックが無料の充実したカフェスペースなど、収益に見合わない体制も問題でした。

他にも週に一回無料のランチがあったり、週末に社内でティータイムというか飲み会が施されたりしていました。

 

 

アメリカの本社が毎日無料で食事を提供していたのに比べると、日本はまだ控えめな方です。

採算度外視なのは問題ですが、彼らの存在は一般企業が快適なオフィス環境を考える刺激にはなったと思います。

 

テック企業が集めた人材

 

調子の良かった頃のテック企業は、会社が成長すると人柄を重視して人員を集めるようになっていきました。

技術力の高い人材は世界中にいるので外注で使い、自社には人柄が良い人材を集めれば良いとの考えです。

 

たしかにツイッタージャパンの社内の雰囲気は良さそうでしたが、創業時からの勢いに陰りが見え始めると気のいい人たちでは赤字を盛り返すことができず、大量解雇につながりました。

最高に働きやすい環境を目指したはずなのに、結果は解雇という最悪の形になってしまいました。

 

これは個人の仕事選びにも言えることですが、上辺の働きやすさで仕事を探すと手痛いしっぺ返しをもらいますね。

わたしも給与額だけで選んだ仕事では、僻地に飛ばされたり散々な目に遭いました。

 

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仕事探しの甘い罠

ツイッタージャパンの仕事は、

・高い給料
・ノルマなし
・あまり仕事っぽくない

というもので、多くの人が理想に思う職場ではないでしょうか。

 

業務の一つである他人のツイートを見てジャッジをすることなんて、全能の神になった気分が味わえそうです。

 

何かを作るわけでもノルマを負わされるでもないので、20代の頃のわたしだったら是が非でもツイッタージャパンへの入社を希望していたと思います。

しかし夢物語のような職場環境は夢でしかなく、創業時の貯金があったからこそできた道楽みたいなものです。

 

ちゃんと福利厚生を充実させたツイッタージャパンは良心的な方で、中小企業なんかでは年間休日が多めとか初任給が高めとか平気で偽って人員募集をします。

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テック企業(IT)は楽なのか?

わたしがいたIT企業も大きくなるに従って、意識高い系の人が入ってくるようになりました。

 

 

彼らは泥臭い仕事を好まないのですが、本来はITもそんなにオシャレな仕事ではなくて、ちゃんと汗をかく仕事です。

汗って普通は塩が混ざるものですが、ITの仕事の汗には油が混ざっているかのように、かけばかくほどヌルヌルして不快です。

 

データ分析に関してもツイッタージャパンは涼しげで、それだけに収益目標を必死で追い求めていたのか疑問に感じました。

データ分析も分析するのがゴールではなく、いかに収益につなげるのかがゴールなので、その答えが出るまでしがみつく泥臭い仕事です。

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社員のスペックは高そうに見えた

ツイッタージャパンは入るまでが難しいために社員のスペックは高く、それが社内で罵声が響かない要因だと思われます。

わたしの経験では入社しやすい会社ほど原始人みたいな人が多く、大声の威嚇をよく聞きました。

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ツイッター社の人たちは自社のツイッターの使い方は今一つでしたが、他の新しいツールに関しては一般企業より取り入れるのが早く、好奇心の感度が高い人達でした。

そういった人たちの集まりでも貪欲に営利を追う姿勢がないと、成り立たないのが会社の現実です。

 

キレイな会社のワナ

 

カフェスペースとかエントランスが凝った会社に憧れますが、意外とその時点が最高到達点で、会社の衰退期の入り口だったりします。

衰退期の会社は大企業の名残りで仕事は画一化していて、自由にできることが少ないから仕事が面白くありません。

 

わたしの運が開けたのは、古い雑居ビルにあったネット広告代理店でも臆せずに入ったからです。

仕事の内容が合っていたのと、会社の規模感的にわたしの裁量で出来ることが多かったのが成功した要因です。

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わたしがIT系に入るキッカケは求人で広告のコピーライターを募集していたからで、1~2行のコピーを思いつけばいい絶対に楽な仕事だと思って志望しました。

 

 

入ってみると広告コピーは使いまわしができるのでそんなに必要なく、広告管理などの仕事の方が多かったです。

楽をしようと思えばできる環境にありましたが、わたしは面倒くさそうなデータ分析やそれに使うデータベースを作り始めました。

 

わたしが面倒な分野を改革していった分、仕事が楽になった上司は遊びを重視していきました。

その勤務態度がもとで上司は会社を去ることになり、代わりにわたしが出世しました。

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自分を軸に考える

楽で高い給料の会社を求めても入社するのが難しくて、仮に入社できてもツイッタージャパンのように維持が難しかったりします。

わたしの経験では人生を安定させる手段を会社に求めても安定せず、自分を軸に考えるようになってから安定するようになりました。

 

 

会社に所属した時に依存心を持ってしまうと、会社に振り回されても離れられなくなってしまいます。

どこかの会社に所属しても個人事業主の意識でいると、会社を手放す決断がしやすくなります。

 

会社を軸にして考えれば自分はわき役になってしまうので、わたしは自分を軸にして人生を歩み、満足できる方向に進めました。

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自分を過小評価しない

職場環境に期待するのは、自分の能力を過小評価しているからです。

 

それがリミッターとなって自分の可能性を狭めてしまい、

「A社に入れなかったら人生お終いだ」

などの極端な考えに憑りつかれやすくなります。

 

最初は根拠が無くても自分には才能があると信じていると、人生は少しずつ自分の理想に近づいていきます。

 

 

二十歳で工事現場の交通誘導のバイトをしていたわたしですが、30代の頃には会社に自分専用の個室があって、40代で最高で年収2,500万円をもらっていました。

今は株の配当収入で生活しているので、社会への恩返しとして執筆活動をしています。

 

何か一つのキッカケで人生が逆転できるわけではなく、細かい選択がジワジワと人生に作用していき、5年・10年経ったら生きやすくなっていたという感じです。

この記事で皆さんがご自身に課しているリミッターを外して、人生は望む方向に進んでも良いと思えるようになれば幸いです。

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わたしは年収200万円以下のフリーターから、最高2,500万円の役員(大企業40代の平均が約600万円時)で社会人を上がったので、人生が変わった方だと思います。 貧しい人生の転換点は20代で、その頃に最初にやったことを思い起こ...