仕事をすぐに辞めると、
根気がない
やる気が無い
というネガティブな評価を浴びせられます。
いずれも“気”というあいまいな概念ですが、仕事は経済活動です。
経済で考えた場合、他に自分が得意とする仕事があったら、今の仕事を辞めないと転職する事ができません。
皆がベストな選択を求めている中、ただ長く続けていれば安泰だという考えの方が間違いです。
終身雇用の世界では、長年の勤務で実力以上の慰労金みたいな給料がもらえるメリットがありましたが、現代は都度の『転職』の方が重要です。
仕事をすぐに辞めるのが悪ではない理由
仕事に就くのと同じくらい重要なのが、仕事を辞める判断です。
『石の上にも三年』は、現代社会では流ちょう過ぎます。
長くやって有利な仕事って料理人とか宮大工とか、昔からある身体で覚えていく系の職業に限られます。
自分の適性に合うかどうかは、半年も仕事をすればわかります。
この半年というのも目安で、判断がつくならもっと短期間で大丈夫です。
続けても伸びない
嫌だと思う仕事を続けても伸びないです。
これだけ職業の選択肢が多い時代に、得意だと思える仕事に就かないのは損失でしかありません。
経済的にも損だし、精神も削られます。
人一倍の時間をかけて人並みにしかならないなら、会社的にもメリットがありません。
つまり、誰も得する人がいません。
得意な仕事で努力をする事で、かけた労力以上の成果が得られます。
苦手な事は、どうしても伸びません。
どうして仕事をすぐに辞める人を責めるのか?
お金が必要な状態なのに仕事を辞めてしまうというのは、批判されても仕方ありません。
これは、経済を軸にした視点から見ても合理性がないからです。
しかし、単に
を辞めたら非難をするのはおかしなことです。
これは恐らく、
という、間違った認識を持った人の意見です。
こういう人が、
『スポーツの部活中に水を飲むな』
という逆効果の謎のルールを作り出します。
努力は必要ですが、まずは正しいベクトル(方向性)の仕事に就かないと、いくら苦しい事をしても成長はしません。
仕事を辞めるのが悪だと言うのと、部活中に水を飲むのが悪いと言うのは、単なる意地悪です。
他にもっといい仕事があるから辞める
ダメな会社って売れる仕組みを考えないで、ノルマの設定で乗り切ろうとします。
営業マンをムチ打つ事が、マネージメント能力だと思っているような。
今、世界でトップ企業と言われている会社は営業マンのやる気ではなく、売れるシステム作りに注力しています。
顧客に売り込む努力より、必要とされるものを用意する事を頑張っています。
他にこういう会社があって業績も伸びているなら、怒鳴られてノルマだけ課せられる仕事を続ける理由がありません。
仕事をすぐに辞める人は負け犬なのか
仕事をただ、長くやっているだけなのは偉い事でも何でもありません。
北野武監督のキッズリターンという映画で、主人公が通うボクシングジムに古株の先輩がいます。
ずっと続けているけどボクシングの芽は出ず、新しく入ってくる新人を妬んで、失敗する方向へ誘導します。
実社会でも長く燻っている古株は、新人に対して嫌な事をしてきます。
自分が今よりも良い待遇で働けないから、他人に嫌な思いをさせて、相対的に自分は幸せだと感じたいのでしょう。
そういう人が、自分が抜け出せない環境から抜け出せる人を負け犬だと言いたがります。
甘くしないとすぐに辞めてしまう?
日本の警察は、ものすごく優秀だと思います。
だけどこれは、個人の責任感に頼る所が大きいです。
『人』という資源に頼り過ぎているので、離職は大きな痛手になります。
厳しくすると辞めてしまうから昔より指導は甘くしたそうですが、果たしてこれが正解でしょうか?
他の仕事と比較して、もっと楽に成果を上げられる仕事があるから辞めてしまうのではないかと思います。
仕事を楽にする
仕事は大変じゃないといけないみたいな信奉がありますが、これは間違いです。
で、仕事を最適な方法に作り上げて
というのが正解です。
経験をシステム化する
例えば事件を未然に防ぐ職務質問は、精神的にも負担の大きな仕事です。
その上、空振りなら罵られたりもして、仕事が嫌になります。
職質の効率を上げるなら、既にある不審者の挙動をピックアップする監視カメラシステムを使います。
ゴーグル型の端末にすれば、自転車の警らでも使う事ができます。
指導を甘くするのが最適解なのではなく、厳しい指導をしなくても成果が上がる事が離職を防ぐ最適解です。
一般の仕事にも当てはまるし、自分が得意な仕事に転職するのも最適化と同じです。
得意な仕事は適職の診断や、人格診断で大よその方向性が出ます。