住み込みの仕事をオススメするのは
・リゾート地で暮らしてみたい
・手取り12万円のループから脱したい
・ぬるい環境を抜けたい
という人です。
わたしは住み込みのバイトをする前、『ぬるい環境』にいました。
フリーターで実家暮らしで何となく暮らすことができていましたが、バイトを転々としては職歴をリセットしていました。
一向に右肩上がりにならないので
『人生、このままだとヤバいかも』
という気持ちがあり、人格を変化させるつもりで住み込みの仕事に身を投じました。
そこから戻って ⇒ 経歴
住み込みの仕事の生活
本当は農家の住み込みのバイトに行きたかったのですが、シーズンが終わりそうだったのでリゾートホテルにしました。
そこは余裕で住み込みが100人以上いる大きなリゾートホテルで、常時人員が入れ替わるのでいつでも募集していました。
先に履歴書を送ったか記憶が定かではないですが、現地に行って20~30分の面接で即採用でした。
よほどの事がない限り、誰でも採用されると思います。
同僚が元反社の初老のおじさんとか、家を飛び出してきた奥さんとかでしたから・・
寮生活
ホテルから数分程度歩いたところに寮があります。
住み込みの人数が多いので寮はいくつかのエリアに点在していて、一つの寮に30くらいの部屋があります。
部屋は6畳間でしたが押入れの扉がないので、体感7畳間でした。
部屋に布団と備え付けのストーブ以外の物がなかったので、広く感じました。
敷き布団は明治時代の刑務所の布団くらいの厚さしかなくて、寝るのは無理だと思いました。
寝た感触はほぼ畳です。
同僚の元反社のおじさんのアドバイス通り、他の空き部屋から敷き布団を一枚拝借して、布団の問題は解決しました。
住環境
リゾートといっても山奥だったので、近くにコンビニはありません。
寮の人を目当てにしたバラックの商店みたいなものが一軒あって、定価で品揃えの少ない店でした。
ポン酢が複数種類あるのに、ポテトチップスは2種類とか、そんなラインナップです。
後はリゾート施設や周辺の土産物店がありますが、土産物のお菓子とかは割高なのであまり買いませんでした。
1時間に1本のバスで駅前に行く事もできますが、片道1時間以上かかるので休日にしか行けませんでした。
わたしは仕事が長時間だったのと内向的な性格のおかげで、人里離れた場所でも大丈夫でした。
車を持ち込んでグループでカラオケや居酒屋に通う人もいましたが、そういう生活でお金は貯まったのでしょうか?
スキーが安くできる
スキーのリフト券とレンタルが安く使えたので、休日にスキーをやったりしたので退屈することはなかったです。
ウェアのレンタルはもったいなかったので、持って行ったバイク用品で滑っていました。
旅行だとアイスバーンみたいな日に当たってしまうことがありますが、ずっと滞在していたので雪がフワフワの時だけ選んで滑っていました。
リゾートホテルの仕事
わたしはリゾートホテルの中でも人前に出ない仕事として、皿洗いを選びました。
皿洗いといってもホテルの規模が大きいので、ベルトコンベア式の洗浄機を使う工場の仕事みたいでした。
早いシフトの時は朝5時からだったので、大体4時くらいには起床します。
冬場だと真っ暗な中を寮からホテルに向かいます。
食事はホテルの従業員食堂にあるので、すぐに食べられます。
ホテルで出されている納豆とか昨晩のあまりものなどがおかずですが、一人暮らしの朝食よりしっかりしたものだと思います。
テロテロのワカメが入った味噌汁はいつもありました。
朝から忙しい
昨晩の洗い物の残りを処理していると、宿泊客の朝食時間になります。
朝・夕とラッシュの時間帯があり、限界の速度でやらないと仕事が回りません。
仕事が遅いと皿が足りなくなったり、下げたお盆を乗せるワゴンが満杯になります。
ただ仕事が単純作業の連続なので、ラッシュ時間があったほうが時間が短く感じます。
流れ作業って極まってくると、護摩行(火の前でお経を読む)の僧侶みたいな境地に辿り着いて時間の概念がなくなります。
午前中の休憩は皆で洗い場の一角に座って、お茶をします。
休憩後に朝の皿の残りを洗います。
昼から夜
ホテルのレストランは一応、昼もやっていましたが量は少ないので皿が溜まるまで作業をしません。
だからバイトは普通に食堂で昼食をとることができます。
午後からはシフトによって夕方までの人と、数時間休憩して夕方から作業する人に分かれます。
間に数時間の休憩があっても、早朝5時~夜22時以降になるのは結構つらいです。
その間に寮の大きな風呂に入ったりします。
昼寝が必至なので、自分の時間なんて一日一時間くらいしかありませんでした。
それでもお金は自動で貯まっていくので、生活をリセットしたい人にはオススメです。
やはり貯金が貯まると人間、ホッとしてその後の人生に可能性を見出せるようになります。
ホテル暮らしは一生分やった
リゾート地の環境に半年くらいいれば、一生分の旅行をした気分になります。
自然豊かな風景が日常になり、そうそう感動する事はなくなります。
誰かが用意した食事・風呂で過ごすのは快適なものでした。
おかげでもう旅行欲みたいなものはありません。
二つ目の住み込み
二つ目は春先に農家の住み込みの仕事をしました。
面接はなくて、履歴書を送って即採用されて現地にバイクで行きました。
住まいは農家の敷地内にある別棟の家で、7部屋くらいあります。
作りは普通の家みたいなものなので、部屋の入り口はふすま一枚隔てただけです。
わたしだけ1階の倉庫に後付けされた部屋だったので、気楽なものでした。
ただ風呂・トイレはバッティングしがちです。
近隣の環境
スーパーは自転車でもキツい距離にあるので、農作業後に皆で車で行くという感じです。
映画を観る場合は30~40キロくらい離れた街に行かないとなので、一回しか観にいきませんでした。
テレビだけでパソコンもネット環境もなかったので、読書や勉強をして過ごしました。
基本的に疲れ切っていたので時間があると寝ていたため、暇を持て余す事はなかったです。
毎日がエブリデイ
基本、同じ毎日をループします。
朝は4時くらいに起きて、大体同じような作業をして日が暮れます。
三食+おやつは用意してもらえます。
作業してお昼休憩
作業して午後休憩
作業しておしまい
この無限ループです。
住み込み全般で言える事ですが、通勤時間がないものの休日の日数は少ないです。
ワークライフバランスとは、全く別の世界です。
やる前から刑務所みたいで無理だと思っている人もいると思いますが、人は何だかんだいって適応できてしまいます。
今、わたしは早期リタイアして全てのスケジュールを自分で決めていますが、住み込みの仕事をしろと言われたら多分できます。
住み込みの仕事を体験するとどうなる?
人の人格は環境によって変化します。
住み込みの仕事は行動的で集団化が求められる環境なので、外向的な人格が育ちます。
人格はふり幅があった方が後の人生に良い影響があるので、内向的な人に住み込みの仕事をオススメします。
わたしは内向的な性格でしたが、住み込みの仕事で行動力が高まった気がします。
もし小さくまとまったままなら、その後に稼ぐ事ができなかったでしょう。
⇒ 経歴
内向的な人の才能は、外部の人に発見される事で価値が倍加します。
人生の節目になる
特にイベント事がない人生において、住み込みの仕事は節目になります。
何もないとヌルッと人生の時間が進んでしまいます。
住み込みは全く異なる住環境と仕事に放り込まれて、期間終了まで働きます。
そこから戻ってみると、まるで刑務所から出てきたように(入ったことはないですが)気分が一新されます。