新卒で良い会社に入らないと一生が決まる。
辞めるとキャリアがリセットされてしまう。
こんな煽りに不安になって、新卒でロクでもない会社に入ってしまいます。
終身雇用が崩壊した現在、経験を積むなら
ちょっといい会社のバイト > ダメ会社の正社員
です。
新卒でムリして四流会社に就職するくらいなら、バイトの方がいい
こんな事件がありました。
ワンルームマンションを狙って空き巣を繰り返していた男が昨年秋、大阪府警に逮捕された。
内覧用の鍵を使ってマンションの空き部屋に侵入し、ベランダ伝いに隣室に移動する手口で中略大学卒業後、不動産業者に就職。約1年半の間、賃貸物件の仲介などに携わっていた。
12月ごろから無職となり、生活費を得るために空き巣に手を染めた。
就活が始まって周囲がどんどん就職が決まる中、焦る姿が目に浮かびます。
まず、就職を目的にするのが間違いです。
自分に向いている仕事を見つけるのが先です。
どこでもいいから正社員というのは、誰でもいいから結婚と同じことです。
間に合わせで結婚するのと、独身でいるのとではどちらがいいでしょう?
DVを振るったり散財する相手なら、結婚をしない方がマシです。
就職でも、とりあえず入れる会社に入るという選択は、悲劇的な結末になります。
空き巣の犯人は、本当に新卒で不動産業に入社したかったのでしょうか?
人の入れ替わりが激しい不動産業界に、新卒で入らなければいけない理由があったと思えません。
新卒で就職先が無いとみじめだという価値観に押しつぶされた結果、とりあえず就職したのでしょう。
新卒で選んだ会社は、どのみち辞める
新卒で就職した会社など、3年で3割が辞めてしまいます。
3年以降で考えたら、多くの人が転職を経験します。
特に、今のように会社のライフサイクルが短くなった時代に、新卒で入って長く居るというモデルケースは崩壊しています。
未だに高度成長期の価値観を引きずった大人がいます。
時代に合わないアドバイスをして、翻弄します。
新卒は会社の色で染めやすいので重宝しますが、個人に何のメリットがあるのでしょう。
将来、会社が倒産した時のために、幅広く色々な会社を知っていた方がメリットがあると思うのですが。
新卒フリーターのメリット
アルバイトだと、ワンランク上の会社に入る事ができます。
正社員としてやりたい業種の会社に入れなくても、アルバイトとしてなら関われます。
与えられる仕事は限定的かもしれませんが、その会社がどんな仕事をしているのかは体感できます。
社会人デビューの最初の頃は、アルバイトも正社員もそんなに差が発生しません。
それに、アルバイトは転職のフットワークも軽いです。
様々な会社に入退社を経験する事で、転職力が身につきます。
何度も新人の立場を経験して、新しい環境への適応力が高まっていきます。
新人は皆に観察されて、実力を高めない内は意見もできないです。
そういう末席の立場を何度も経験する内に、転職に慣れていきます。
終身雇用はとっくに終わった現代、転職力の方が時代に合っていると思います。
新卒で適職を見つけるのは無理がある
若い内は、自分自身の特性を理解していません。
特性は親からの遺伝と、育った家庭環境によって決まります。
例えば内向的で物事をじっくり考える反面、初動が遅いなど。
こういう特性の人は、目まぐるしく状況が変化する接客業には向きません。
特性は進路を考えるでは、まだ未確定です。
親の勧めで進路を決めた人が、後から自分に合わないと転職する事もしばしばあります。
だから、新卒で一生の仕事を決めることなど、無理があります。
フリーターとしてでも、色々な経験をして、自分の特性を見極めた上で業界を決めた方がしっくりいきます。
フリーターからスタートした結果
わたしは正社員の採用が厳しい時代に、フリーターを選びました。
新卒時にで1社も面接を受けなかったので、大変さは経験していません。
もし数十社の面接を受けて採用されたら、ダメな会社でもしがみついてしまったかも知れません。
フリーターでバイトを転々とすると、自分に不向きな事がわかってきます。
そこから自分が目指すべき方向性が決まり、初めて就職活動をしました。
フリーターのブランクがありましたが、社会経験も積んでいるのでプラマイゼロです。
正社員になっても転職をしましたが、フリーター時代のおかげで転職慣れしていて楽でした。
一つの会社にしがみつくつもりだと、会社が傾いても動く事ができません。
転職をして色々な会社を見ていると、キナ臭くなってきたという状況を察知できるようになります。
フリーターから社会人をスタートした結果、適応力が高まったと思います。
学歴もコネもない中で生き残る事ができたのは、適応力による変化のおかげです。
良い大学⇒良い会社という強者が作ったルートから外れても、後半で盛り返す事は可能です。
フリーターにも苦労はありますが、それも良い経験でした。