ベンチャー企業の方が公務員よりオススメできる点

飛躍 会社の選び方

公務員の対極は民間ではなく、ベンチャーです。

古い企業は公務員と同じく年功序列なので、それと逆なのはベンチャーになります。

ベンチャーの考えは、極端に言えば今現在を成長するという事の繰り返しです。

 

公務員は現状維持です。

ベンチャーの方がせわしなく思えますが、変化をしていくのは人間の性質に合っています。

自然界では現状維持は淘汰されていく事を意味します。

 

ベンチャー企業とは何か

ベンチャー企業

ベンチャー企業で体感的に感じたのは、制約が少ない事でした。

ルールの制定が追いついていないので、自分で合理的なやり方を決めていく事ができます。

 

新しい業種なので会社も新しく、イチからやっていく事が多くあります。

既存業種から経験者を入れる会社もありましたが、平気で業務フローにFAXの工程を混ぜたり、ハンコを押して回らせたりしました。

 

そういう非効率な会社は、ベンチャーでは淘汰されていきました。

実地の中で合理的な方法を考えられる人たちの会社が残っていったので、自然とやりやすい会社になっていきます。

 

先輩が居たとしても、その上の先輩がいないので風通しが良いです。

風通しとは、やりたい事があった時に理不尽なストップがかからない事です。

年長者は人間的な事では参考になっても、新しい技術・道具を取り入れたやり方に関しては参考になりません。

 

 

選択肢の幅が広い

ベンチャーの仕事は選択肢の幅が広いです。

まだ無人の草原で轍(わだち)が少なくて、自分が行きたい方向に自由に進めます。

 

少し経つと他の人が作った道ができてしまい、その中で方向性を選ぶ事になります。

仕上がりきった業種だと、道は完全にアスファルト舗装されていて、寄り道さえできません。

 

自由な選択肢があると不安に思うかも知れませんが、この選択はフリーターの仕事にもある事で、難易度はそんなに変わりません。

 

選択肢の多さが、ベンチャーを選ぶ醍醐味の一つです。

 

ベンチャーは自由だけど、自由人は破滅しやすい

ベンチャーは自由なのですが、かといって自由人が向いているかというとそうではありません。

自由な業界ゆえに、自分で仕事を定義していかなければなりません。

 

自由人がベンチャーに入ると、最初は行動の速さで一定の仕事ができるかも知れませんが、方程式を作らずにやり続けて破滅していきます。

 

決まりごとを守るのが苦手なだけで流れてくる人がいますが、ベンチャーでやるのは決まりごとを守るよりも難しい、定義を作っていく仕事です。

 

毎回、思いつきで選択肢を決めるような行き当たりばったりの仕事のやり方では、体力的にキツくなってきます。

だから自由人は体力の折り返しを迎える30代半ばで、破滅する事が多いです。

 

ベンチャー企業は給料の上昇が早い

技術革新が早くなって、企業のライフサイクルが短くなりました。

そういう世の中になってからできたベンチャー企業は、給料の上昇が早いです。

 

ニュースで大企業が、団体交渉によってベースアップいくらなどやっていますが、そんなの関係なく即昇給します。

ベンチャーは年功序列・終身雇用ではありません。

 

ベンチャーは情がないから終身雇用を採用していないのではなく、業種さえ存続しているかわからないので、給料を渡せる内に渡すという考えです。

 

働いてみると別にそんなに不安定でもないし、潰しの効くスキルが身につくので不安感は少ないです。

 

終身雇用の場合、若い頃は抑えられて、代わりに歳をとって若い頃のように働けなくなったとしても、高給がもらえます。

若い世代が年長者の面倒を見る、疑似的な年金システムです。

 

しかし、大企業にもリストラがつきものになってきたため、若い頃に我慢しても中年になってメリットを享受できない丸損なケースも増えてきています。

 

 

ベンチャー企業を経験すると、自分の選択に自信がつく

ベンチャー企業で色々なものをいちから作る経験をしていくと、自信がついてきます。

既存の企業に入る人は会社に拠り所を求めますが、ベンチャーは自分に拠り所を求めます。

 

自分の事を、いつ会社が無くなっても大丈夫なように高めていきます。

非常に短いスパンで様々な状況に対処するうち、大概の事は乗り越えられるという安心感が生まれます。

 

乗り越えられなかったとしても、さほどひどい事にはならないものです。

そういう経験を経ると、どこでもやっていけるという自信がつきます。

むしろ、突然倒れるかもしれない会社を拠り所にする方が不安です。

 

公務員の仕事は難しい

シルエット

公務員と言っても幅広いので、ここでは地方の役所とします。

公務員の仕事は絶対に守らなければならないルールがあり、これが複雑で非常に難しいです。

 

数学で公式を当てはめて解く問題が難しい人は、向いていないと思います。

なぜ、この公式を当てはめるのかという意味がわからなくても、公式を適用させる能力が必要です。

 

公務員的な仕事を体感したかったら、ネットで確定申告をするとわかります。

セッティングまでの関門が非常に多く、その説明も難解です。

 

道路の説明で例えると、左折一回で済むのに右折を三回させるナビのように、シンプルな事でも難解にします。

公務員の仕事をこなすという事は、このやり方に馴染まなければいけません。

 

公務員の人たちの中にも、書類作りに時間をかけながら『この書類、本当にいるのかな?』と思って仕事をしている人もいるそうです。

地獄の石を積み上げては、鬼に崩されて一からやり直しという罰がありますが、必要のない仕事はこれに似て苦痛です。

 

公務員の仕事が楽なのは、能力が低い人のみ

公務員が楽というのは、半分正しくありません。

正しくは仕事ができない人にとって、公務員の仕事は楽です。

仕事が出来なさ過ぎて仕事が振られないので、定時で帰る事ができます。

 

それでも何も感じない鈍感さがあります。

民間企業だったら強引な配置転換で退職を促しますが、公務員にはありません。

 

鈍感でいれば、安泰でいられます。

それが人の人生と言えるのかは別ですが。

 

公務員は風通しが悪い

年功序列だけで出世してしまうので、無能な人が上位に位置する事になります。

論理性のレベルがそこ止まりになるので、職場の改善は見込めなくなります。

 

そういう風通しの悪い職場は、江戸時代の大奥みたいな閉鎖された環境になります。

生死の不安はないものの、陰湿な人間関係に疲れて辞める人も出てきます。

大人の場合、気質が違う人と分かり合うのは不可能で、距離を取るしかありません。

 

残って定年まで我慢して、ようやく解放された頃には老人になっています。

その時には、楽しいと思える感性は若い頃の半分以下くらいになっています。