老害の事を考えて、職場で活かす方法

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何でもかんでも老害と決めつけて、老人の意見を否定するのが正しいような風潮がありますが、それこそ老害的な考えです。

老害はなぜ発生するのかを考えて、どの分野で害になって、どの分野では意見が優れているのかを考えていきます。

 

人間の変化には必ず何らかの意味があり、老害という現象にも相応の存在意義があります。

老害とは何なのかを知らなかったら、自分が年老いた時に老害になっていくのを防ぐこともできません。

 

老害のメカニズムとは

メガネ

今の人類のもろもろのメカニズムは、原始時代に形作られたものが多いです。

その頃の人々は肉食動物や自然に翻弄されて、命がけの毎日でした。

そういう強烈な体験が人間のメカニズムを作っていきました。

 

若者は行動力があって好奇心旺盛なのは、原始時代に食料確保のために活動域を広げたり、生息域を広げるためです。

その行動には好奇心が必要で、様々な事を試して、死んだ者も多かったでしょう。

 

その中で生き長らえた者は年長者になり、経験から何が危険かを周りに教える立場になります。

自然災害でも、どんな時が危ないかを経験から引っ張り出して警告してくれます。

 

これ以上、新たな経験を仕入れるリスクは負わず、生き残った経験を群れの中で活かす行動に変化します。

不惑の40代という言葉があるように、40歳前後から過去の経験に偏る傾向があります。

 

寿命の折り返し地点を曲がったくらいの年齢です。

おじさんが新しい歌に疎いのは、新規の情報を仕入れる必要がないからです。

 

懐かしい過去の歌で十分、ローテーションを組めます。

世間に怒られるまで、おじさんが作っていた新語・流行語大賞は野球ばっかりになっていたのも、老害の特徴です。

 

老害が苦手なもの

クラシックカー

太古の昔、自然環境や野生動物を相手にした時には、経験は長く役に立ちました。

経験のある年長者が、大雨が何時間くらい続いているから、そろそろ土砂崩れの危険性があるので非難しようと警告を出したりします。

 

自然が変化するスパンは長いので、老人の過去の経験は有益でした。

しかし、近代になって道具の発展速度が速くなってからは、人の経験とギャップが生まれるようになりました。

 

顕著だったのが、職場にパソコンが導入されるようになった頃の光景です。

若い社員に何度教えても覚えられないおじさんという構図が出来上がりました。

 

不惑の40代に、新しい道具を使えと言うのは無理がありました。

例え便利でも、新しい歌に興味が持てないように道具にも興味が持てないのです。

 

苦手なのは新しいツールを組み込んで、やり方を変える事です。

スマホ・パソコン関係は常に新しいアプリケーションが出てくるので、特に苦手です。

 

老害が一方的にしゃべる理由

老害が経験から警告を発する時、経験の少ない若者が反発するかも知れません。

それでも自身の意見を曲げない頑固な意思が必要だったのだと思います。

 

長生きして、生き残る知恵を知ったものの意見が多く通るよう、神様が設計したのではないでしょうか。

老人になると前頭葉が衰え、感情を抑制する機能も薄れます。

一方的にしゃべるのもこのためです。

 

老害が得意なもの

太古の昔からあまり変化のないものとして、人間に関する事があります。

若い頃にどういう人間が、後にどうなっていったのかという経験が溜まっています。

 

ツールは変化しても、人間の本質はそんなに変わらないので、老人の経験は参考になります。

クズを示す特徴が出ている人物は、例え一つ二つの良い面があっても、3年後には地のクズが前面に出るなどです。

 

親の反対を押し切って駆け落ちする映画やドラマがありますが、現実では駆け落ち後に破綻する例も多いです。

適切な苦言まで、『老害』と決めつけて意見を聞かないとなると、どちらが老害がわかりません。

 

ただ言い方が老人特有の一方的なものなので、拒否感を抱かずに内容をくみ取る努力が必要です。

注意深く聞くと、若い頃から強い信念をもって生きて、自分なりの立派な哲学を持った老人がいます。

 

社会インフラも整っておらず、かけそばを食ってガムシャラに働いていたタフな時代を生き延びた人が、ただの愚か者だったとは思えません。

 

 

老害は今に始まったことじゃない

古い戦艦

100年前に、日露戦争の日本海海戦で戦艦による勝利が海軍に成功体験としてありました。

その頃の重鎮が太平洋戦争前にも健在で、若い人の空母の提案を押しのけてしまいました。

 

航空機を空母で運用する新しい方法より、戦艦での成功に重きをおいて、時代遅れの戦艦を建造してしまいます。

この頃から、過去の成功体験よりも科学技術の進歩のスパンの方が早かったようです。

 

ツールに関しては、好奇心旺盛な若い人に適性があります。

人間性に関する知識は老人で、新しいものは若者という住み分けをすれば、軋轢が減らせます。

 

会社の重鎮が企業を鈍化させるとしたら、発言力が強すぎるのだと思います。

 

長老のような名誉職をつくる

実行力のある村長は、行動力も知恵も備わったくらいの年齢の者がやって、それとは別に長老のようなポジションがあればいいと思います。

 

権限は限られているけど、参考意見は言える名誉職に近いものです。

相談役がある大企業がありますが、あれよりも身近な感じで人事でもやらせればいいのにと思います。

 

採用ではなく誰をどこに配置するのか、人格気質を見て判断する役目です。

経験の浅いプロジェクトリーダーが、飛ばし過ぎてチーム員の反感を買うとか、そういう人間的な問題の解決に老人は適性があると思います。

 

本物の老害は、脳が2歳児に戻った状態

登山に向かう途中、某県に入ったあたりで電車を待っていました。

本数が少ないので、列が出来ています。

電車が来ると、ドアの前に老人の集団が割り込んで、堂々と並んでいる列を無視して入っていきました。

 

若い人も結構並んでいて、軽蔑の眼差しを向けましたがワイワイと乗り込んでいきました。

老人に席を譲るのは当たり前のことですが、こんな風に並んでいる人の人間性を無視るうような行動は腹に据えかねます。

こういうのは間違いなく老害の症状です。

 

元々がワガママな人間性の者でも、現役時代は前頭葉の働きで抑制をして社会に適応してきました。

しかし老いて前頭葉の働きが衰えると、地のワガママな性格を抑制する事無く、幼児のような行動をしてしまいます。

 

皆が皆、迷惑老人になるわけではなく、迷惑人間が老人になった姿が老害です。

 

自分に非があっても謝れない

自分の非を認められない人はいますが、老害になると一層ひどくなります。

自分が謝るべき局面でも、逆に心の底から相手が悪いと思って食って掛かります。

 

定年を延長して、老人をもっと働かせるということですが、社会のあちこちでトラブルが発生しそうな予感がします。

 

人にものを頼む態度が怒りの命令口調

基本的に他人に対して怒りの感情しかないのかと思うほどです。

長い人生経験を経て到達するのがこの姿だと思うと、暗澹とした気持ちになります。

 

しっかりとした老人もいますが、邪悪な二歳児のようになってしまう老人も結構います。

この差は一体何なんでしょうか?

 

社長の事を老害と言うなら、すぐに会社を辞めた方がいい

社長を老害と言うだけで何もしないなら、多分、社長と共に会社は死ぬので辞めた方がいいです。

会社の寿命のスパンが短くなってきているのは、技術の発展の速度に比例して、老化が早くなっているためです。

 

社長になるには、それなりの能力が必要です。

例え時代が良かったとしても、そこで社長になる行動ができる人でなければ、社長にはなれません。

 

そういう社長が嫌悪の対象だったら、働いていても楽しくありません。

社長でなくても上司が老害だと思ったら、下克上の時代のように、上司に黙って画期的な開発や改善をして、立場を逆転すれば良いだけです。

 

例え追い出されたとしても、画期的なものであったら他の会社に容易に転職できます。