渋谷に勤務して、ここは縁日のゴミ箱だと思った件

渋谷 会社の選び方

渋谷の事を『若者の情報発信基地』と言ってしまう人は、油断したら”ナウい”という言葉が口をついて出て来しまうおじさんくらいです。

おじさんに見つかってしまった渋谷は、地形通りのただの渋い谷になってしまいました。

 

アナリストっぽい人に追いつかれて、解説されるようになったら文化の発信の役割は終わってます。

昔のイメージを引きずる人が集まる、ウォーキングデッドの街。

 

渋谷は通勤に向かない

渋谷の会社には、4社ほど勤務した経験があります。

どの会社も、駅から長い坂道を登る必要がありました。

 

渋谷駅は谷底にあって、どこに向かうにも朝の血圧が低い時に登るので、出社前から消耗が激しいです。

 

この地形は雨が降ると最悪で、川の流れのように坂道を雨水が下ります。

ズボンの裾がビショビショになる頃に、坂の上にある会社に着きます。

 

 

動線がめちゃくちゃ

地図を見るとわかりますが、渋谷はありえないくらい道がグチャグチャです。

坂道の途中の隙間で開発をしているので、やたらと鋭角な分かれ道があります。

 

基本的に道の形状が悪いのですが、歩きにくい最大の要因は、毎日が祭り会場のような状態のためです。

 

祭りというと賑やかな印象ですが、もっとネガティブなものです。

混雑して雑然とした裏通りみたいな状態です。

 

生活動線の悪い部屋に大人数で暮らすようなもので、毎日ガチャガチャしています。

 

進む方向性がバラバラ

街は大抵、時間帯によって人の流れが決まっています。

しかし渋谷はオフィスと遊び場と観光地が入り乱れていて、動線に方向感がありません。

 

歩道も谷間に作っている割には頑張って広くしている方ですが、対向者が多い上に座ったり立ち話して歩道を狭くする者が多くいるので、歩きにくいです。

 

生業不明の人との住み分けができていません。

このあたりは、歌舞伎町という変な人の隔離施設を持つ新宿と異なります。

 

スクランブル交差点で避けないのが都会人だと誤解している人が多い

スクランブル交差点

「スクランブル交差点で、ぶつからないで歩けるのが不思議!」

 

という言葉が広まり、都会の人=スクランブル交差点で颯爽と歩ける事と誤解する人が増えました。

 

都会に呑まれない自分を確認するためなのか、他人を避けずに歩く人が沢山いて歩きにくいです。

 

東京は上京した人のエネルギーで出来上がった街ですが、上辺だけ真似て粋がる人は薄っぺらくてダサいです。

 

都心で皆がスムーズに歩けるのは、互いに半歩譲り合っているからです。

昔、人混みで歩くのが速いと言っていた人がいました。

 

その人はオフィスで泣き叫んで発狂する事があったので、ただのメンヘラでした。

渋谷に呑まれまいと気負うこと自体が、渋谷に翻弄されています。

 

渋谷に爪痕を残そうとする人が痛い

暴徒

物件の賃料が上がって、仕上がり切ったチェーン店ばかり入り、情報を発信する層はすでに別に移っています。

 

それでも、その空気感が伝わっていない地域から、渋谷に爪痕を残そうとする若者がどんどんやって来ます。

 

渋谷に呑まれていない感を出そうとしても、やっぱり渋谷という街で粋がるテンションが上がってしまいます。

 

言葉使いが普段の3割増しで汚かったり、大きな声で存在をアピールしたりします。

働く人が休憩中に、ホッと一息つくこともできないです。

 

渋谷は仕事をする場所ではなく、遊び場なので会社がある事の方が間違いです。

 

渋谷駅は通勤向けではない

混雑しているのはしょうがない事ですが、渋谷駅は狭く複雑で歩くだけでストレスが溜まります。

遊び場が多くて住み分けが出来ていないので、夜遊び帰りの客や買い物客がフラフラと無目的に歩く中、通勤しなければなりません。

 

客層としては、ハロウィンに集まる人と言えば、どういうものだか想像がつくと思います。

 

渋谷駅で通勤者に体当たりする男

駅が複雑で乗り換え路線によって、人の流れが変わります。

通勤者は狭い駅の中で、自然と規則性を見つけて流れを作ります。

 

それでも混んでいるので、スローなペースになるのですが、そこへ駅周辺に野宿している男が酒やけした声で

「なんだぁー! ゾロゾロと!」

と言いながら、後ろからわざと体当たりして列を乱して進みます。

 

スーツを着ている相手なら、誰も事を荒げないとわかっているからか、通勤者の男女にぶつかっていきました。

 

渋谷駅を出ても路地が続く

渋谷は地形が悪いので、路地レベルの歩道ばかりです。

駅から出た後は、そこでも同じような状態が続きます。

 

そういう場所は休日のショッピングには最適の場所です。

渋谷は、オフィス街ではなく下北沢を大きくしたような街を目指した方がしっくりきます。

 

渋谷駅で見た光景

朝のラッシュ時に、一目で反社会勢力とわかる集団が、わざわざ上り側の階段を下りていくのを見ました。

通勤客は無言で避けていきます。

 

反社なら無理してでも車に乗らないといけない所、それすらできない半端者に押しのけられる通勤客。

 

渋谷という街で、遊びや犯罪に来る客や反社の下に位置するのが通勤客というのを物語る光景です。

 

これから渋谷にオフィスを移転する会社はセンスがない

渋谷が若者の街になれたのは、パルコや109の効果でしたが、今の時代はそこ発信のファッションでしょうか。

それに、使いにくい地形ゆえに小さくて前衛的な店が進出できていたのに、渋谷がブランド化すると安売りのチェーン店に変わられて、特色が失われました。

 

敏感な若者が去ったので、苦肉の策で大人の街と言い出していますが、集まってくるのは鈍感な若者たちくらいです。

 

IT業種が進出したのも、渋谷が優れているからではないと思います。

広い床面積のオフィスを新規で借りようとすると、なかなかありません。

丸の内・新宿方面が埋まっているので、オフィス開発が遅れていた渋谷しかなかったのではないかと思います。

 

通勤者が使いにくい渋谷は、永遠に”ナウい街”という事でいいと思います。

※ナウい=now + い 今風という意味の言葉で、1980年頃に発生した死語。

 

渋谷は若者の街という割に、闇が深い

怖い

新宿の歌舞伎町はちゃんと魔界である事が周知されていますが、渋谷は闇との境界があいまいです。

未成年をどうこうしたり、自称芸能事務所がスカウトして売れないグラドルに仕立ててからどこかに落としたり、ワナがシステム化されています。

 

そういう闇を払拭しないで、大きな商業施設で上塗りしてイメージだけごまかしています。

渋谷でテンションがおかしくなった若者は、簡単に闇社会に取り込まれてしまいます。

 

路地が複雑で怪しい商売が横行していて、闇との明確な境界線がなくて入り乱れています。

明確に見えなくても、『あの冷蔵庫の下にゴキブリいそうだなぁ』と思うと、あまり落ち着かないものです。

 

渋谷の価値観が合わない人

道が入り組んでいて、店の入れ替わりが激しくて常に落ち着きません。

街全体がド〇キホーテの店内みたいです。

この価値観が合わない人には、毎日が気疲れの連続です。

 

ハロウィンでわかるように、使い捨てでゴミが多いインスタント文化

ハロウィンにド〇キでビニールの衣装を買って、ひとしきり騒いだらドサッと捨てて帰る。

即席の文化はインスタントラーメンと同じくゴミが沢山でます。

 

自宅で缶ビールを飲んで、部屋のその辺に放り投げる人はいないですが、渋谷では平気でゴミを捨てます。

それが渋谷という街の特性を表しています。

 

ここは縁日のゴミ箱であって、働く場所ではありません。

 

 

〇〇崩れがいる

モデル崩れとかDJ崩れとか、渋谷で一時期おいしい思いをした人が、地縛霊のように執着しています。

 

別のフィールドに移って再起を図ればいいのに、惰性で残っています。

それだけなら他人がとやかく言うような事ではないですが、不貞腐れて社会にケンカを売るように生きているので、非常にやっかいです。

 

怨霊みたいな人がそこかしこに潜んでいて、それが負のオーラとして漂っています。

モデル崩れにしても、渋谷に来たらキレイになれるという間違ったイメージで迷いこんだのかも知れません。

 

渋谷に来ても骨格が変わるわけじゃないのに、街の変化が速いので自分も変化したと勘違いしてしまいます。

理想と現実が合わず、自称モデルのギャラ飲みおばさんになっていきます。

 

こういう惰性で落ちる人たちがウロウロした場所での仕事は、少ししらけてしまいます。

仕事場にするなら、もっと向上心を感じられる環境の方が波に乗れます。

 

 

渋谷らしさを感じたハンバーガー屋

ハンバーガー

渋谷は入り組んだ地形で開発が遅れ、その隙間を埋めるように安い物件に新しい店が入って、文化が生まれていきました。

 

そのイズムを感じたバーガー屋がありました。

体感的に6畳間くらいの店で、50~60歳くらいのおじさんが数人でやっているハンバーガー屋。

 

オープンキッチンというより、アパートの台所がむき出しみたいな状態で店にあるので、そこでおじさん同士のイザコザが丸見えです。

 

何故か仲が悪いです。

 

ベチャッとした家バーガーの味わい

ファーストフードらしからぬグダグダ感で出来上がるバーガーは、スーパーで買ったようなパンに、パンチの薄いハンバーグ。

パサパサというわけではなく、肉汁ではない水分が残る感じ。

 

そして何の工夫もない、ただのケチャップ味。

まさに、その辺のおじさんが作るハンバーガーを突き出すスタイル。

これこそが渋谷の正しいあり方です。

 

リストラにあったか何か知らないですが、勢いで店をやってしまうのです。

そのエネルギーによって、新しい文化が生まれるわけです。

 

デカいサイズで肉汁タップリの高級ハンバーガーの時代に、生っ白いハンバーガーをなんの臆面も出すんです。

これが流行したら家系バーガーとか言って、民家で出てくるようなハンバーガーが新しいという文化が生まれます。

 

理屈をこねる自称コンサルが入ったつまらないお店とは違って、ちゃんと自己主張しています。

コンサルらの、『渋谷は若者の街』という記号化された単純なイメージに踊らされて、街の顔色を窺って出すものが文化の発信のわけがないです。

 

計算なんてしないで、冒険をしてのるかそるかが渋谷の活力でした。