わたしを含めて、この程度のレベルの人でこんなに高い給与をもらってもいいの?という経験が何度もありました。
逆に、仕事ぶりがシッカリしていて、収入が高くてもおかしくないのに給与が低い人もいます。
同じくらいの熱量で仕事をしていても、この差は生じます。
会社選びの運と言えばそれまでになってしまうので、もう少し分解して意図的に運を引き寄せられるように考察します。
転職で業界を変えて年収アップ
慣れた仕事を続けたいのが人情ですが、時代の変化で業界自体が弱くなったら、いくら働いても年収アップは望めません。
それどころか、倒産で全てを失う事もあります。
社会に出る時、わたしの友人で出版関係の編集に進んだ人が居ました。
その人に合った仕事だと思っていましたが、どんどんと出版業界が縮小していき、最終的には倒産してしまいました。
一方、わたしは社会人デビューから逃げ出して、フリーター生活を送っていました。

人生を決めあぐねる図
就職氷河期なのに、新卒というシード権を自分から捨ててしまいました。
当時、就職をしてもロクな業界を選ばなかったと思いますが。
時間をかけて将来性のある業界を選ぶ
どうせ就職するなら、長持ちしそうな業界が良いという思いが芽生えてきました。
本当は学校を卒業するくらいで考える事だと思いますが、優柔不断で不安感が強いわたしはダラダラと時間をかけていました。
そんな中で、まだ新しい業種であるIT業界が『何となくいいな』と思いました。
ダラダラと優柔不断でしたが、読書習慣などで何となく先のある業界を判断する事ができました。
業界が新しいと言う事は、会社もベンチャーという事です。
当時の優秀な学生たちはベンチャーを忌避していたので、彼らと競わずに済みました。
わたしの経歴では、しっかりとした採用基準のある既存企業は門前払いだったと思います。
こんな風に、裏口からコッソリ入るようにしてIT業界に進みました。
同じ業界の中でも、業種により違う
IT業界で最初に入ったのが、後にITドカタと言われるようになるシステム開発会社です。
その中でも、下請けというか請負派遣っぽい会社に入ってしまいました。
この形態だと、色々な客先に飛ばされて一定のスキルが溜まりにくいです。
ここは長居したらダメだろうなと思いつつも、経験値を溜めるためにしっかりやりました。
そこから転職していって、最終的にIT広告の世界に落ち着きました。
既存の広告業出身の人もいましたが、ITを苦手にする人が多かったです。
そんな中、大したレベルでもないシステム開発会社の経験が役に立ち、上手く仕事ができました。
広告業としては、紙媒体の方がまだ規模が大きい時代でした。
そこからIT広告の規模は右肩上がりで上昇し続けて、紙媒体は衰退しました。
冒頭の友人は出版関係に進みましたが、おそらくわたしより仕事力は高いと思います。
しかし年収は、右肩上がりの業界に身を投じたわたしの方が高いという結果になりました。
世の中に理不尽な目に合う事がありますが、同じ数だけ波に乗るチャンスもあります。
人生が停滞しているという人は、次へのステップの力を溜めていると考えてはいかがでしょうか。
年収アップする業界を探す方法
先の事は誰も正確に予想できません。
ただ、『何となく良さそうだ』と思う感覚を磨く事はできます。
これは世の中に散らばる様々な情報をたくさん拾うところから始まります。
全く無意味と思うような事でも、とりあえずは拾っていきます。
一定量が溜まると、無関係と思われていた情報同士がむずびついて、『何となく良さそうだ』というぼんやりとしたひらめきが浮かびます。
明確な理由をつけて、正確に将来予測を断言できた人はいません。
『何となく』というレベルなら出来るような気になりませんか?
これを鍛えるのに一番適しているのが、広範な読書です。
様々な情報を拾って組み合わせて、頭の中で映像を浮かべる作業が頭を鍛えます。
IT業種を選んだ頃は、脳の神経伝達や文化人類学といった本を読んでいました。
全然関係ないように見えて、脳の神経伝達はインターネットに似ているし、文化人類学は広告に通じます。
この二つはタイトルが難しいように見えて、興味を持てれば内容は良く入ってきます。
高尚だと拒否感を抱かれてしまわないよう、恥を忍んで言いますが、わたしは低学歴です。
日本の識字率なら、誰でも読めるレベルの本です。