早期リタイアした後の資産運用で、不動産投資を検討した事があります。
売買益で利益を上げるのではなく、オーソドックスに賃貸の方です。
ですが調べれば調べるほど、不動産の管理は嫌な仕事が沢山あって、せっかく早期リタイアしたのに
ブラック企業に再就職
するようなものだと思ってやめました。
家の売買は1回だけ経験があります。
購入時と売却時でマイナス300万円だったので、わたしは不動産に向いていないと自覚しました。
高い勉強代になったので、これを読む方の参考になれば少しだけ浮かばれます・・・
不動産投資は人が関わる部分が多いから嫌
わたしは20代の頃フリーターでしたが、立場が弱い時の人間関係は辛かったです。
世の中には一定数、自分が上だと思うと信じられないくらい高圧的になる人がいます。
そういう人を避けるために少しずつ社会的地位を上げていって、早期リタイアする事ができました。
なのに大金を払って、再び弱い立場になるのは避けたいところです。
大家って意外と弱い立場で、借主の方が強い権利を持っています。
特にわたしのような押しが弱い人間は、大家になったらギャン泣きさせられるでしょう。
人の衣食住に関わる部分では、深く関わらないとなので拒否感が強いです。
理不尽な人に無力
わたしは人に上手く対処できないのを自覚しているので、仕事では段取りとかフロー設計とか、変な人が入る余地がない仕事ばかりをしてきました。
モンスタークレーマーみたいな人格の人を、排除するような仕事の仕方でした。
だから家賃滞納した上に、
『退去してやるから〇万円払え』
とか無茶苦茶なことを言ってくる人がいると、フリーズしてしまいます。
賃貸の審査をするなら、その人の親から調べないと安心できません。
家賃滞納から退去まで
家賃滞納が発覚して、
▼
督促や調停
▼
裁判
▼
強制執行(追い出す)
まで、1年くらいかかるそうです。
ちょっと偏見が入っているかも知れないですが、わたしは家賃滞納するような人が怖いです。
放蕩型の人はゴネて突破しようとするし、そうでない人でも滞納で大家に問題をパスするまで、自分で経済問題を解決しなかったのが怖いです。
こういう人と家賃滞納で何度もやりとりが必要で、1年も付き合ったらノイローゼになりそうです。
家賃滞納が起こりえるというだけで、リタイア生活の精神状態を損ないます。
不動産は投資として魅力がない
何のコネもないわたしにとって、不動産投資はハイリスク・ローリターンです。
賃貸で儲かりそうな物件があれば、まず不動産会社の関係者が抑えてしまうのではないでしょうか。
株なんかと違ってインサイダー規制とかも無いでしょうし。
後は給湯器とか、消耗品にしては高い物などもあります。
売買がしにくい
家を買って速攻で売った経験がありますが、速攻と言っても売りに出してから数ヶ月かかりました。
不動産会社の人がおじいさんで、
『自分がやりたいようにやる』
がモットーです。
不動産会社の物件紹介に使う家の写真も、その人が撮影するとの事でした。
ですがどの写真も斜めだったり暗かったりで、呪怨の恐い家みたいな写真ばかりでした。
なのでわたしが綺麗に撮影しなおしたものを送ったら、怒り出してしまいました。
仕事というより、趣味でやっているような感じでしたが、会社の選択肢が少ないので我慢しました。
株やFXが注文を出してすぐに約定するのと違って、不動産は気が遠くなるほど時間がかかります。
年単位で売れない物件もありますが、わたしは仕掛かりの仕事を抱えるのが嫌なので、すぐに売りたい派なので値段を下げました。
こういう時間間隔だと、物件を好条件で売買する事は難しいです。
経費が高い
家は売買の費用が結構かかります。
800万円台の安い家だったのに、
移転登記 18万円(建物未登記だった)
取得税 10万円弱
設備 3万円
土地の筆(区分け)が複数で、その分だけ登記の費用がかかりました。
消費税を取られた上に、取得税って何なんですかね。
売る時はこれより若干、費用は減りますが、それでも数十万円かかりました。
売買契約が面倒
遠くにある物件だったのですが、売る時は現地の不動産屋に、仮と本契約で2回行きました。
家の売買って、物件の事で後から欠陥が見つかってクレームになる事もあるので、売買相手に心象を良くする必要があります。
それでもクレーマーに当たったら、相当に面倒なやり取りになると思います。
幸いわたしはクレーマーにあたりませんでしたが、売ってしばらくは気をもみました。
メンテが面倒だった
家なので持っている間は空気の入れ替えやら草むしりやら、メンテが必要でした。
最近は一回一万円くらいでメンテのサービスがあるみたいですが、わたしは自分でやっていました。
不動産賃貸だったら、これに加えて物件の清掃とかが加わるので、投資生活っぽくありません。
リタイアして賃貸管理の仕事をするくらいなら、バイトでもした方がいい気がします。
不動産会社が苦手
自分の家の売買でも感じましたが、不動産会社の人は苦手なタイプが多かったです。
わたしが賃貸で住んでいたマンションの一室が、やたらと転売されて契約しなおすことが続きました。
ある一人のフリーみたいな売買不動産営業マンが、いろいろな所で転売話を出しているらしく、何度も契約書のやり取りをさせられました。
仕事は適当で送ったと言った書類を送っていなかったり、連絡事項をすっぽかしたりレベルが低かったです。
後は休日の夜に、ケータイに投資用マンションの営業電話をかけてくるので、それも印象が悪かったです。
賃貸不動産も何だか・・・
賃貸不動産に電話すると
「その物件は問い合わせが多くて、すぐに決まりそうなので早めに」
と言われる事、多くないですか?
わたしがよく知っていた物件でもそれを言われましたが、その後も数ヶ月は空いていました。
会社の社宅を管理していたので、賃貸不動産を何社も相手にしていましたが、結構ズボラな会社が多かったです。
更新期間を過ぎてから更新契約書を送ってきたり、無駄に店舗に呼ぼうとしたり。
もし不動産投資で物件を買ったら、彼らとのやり取りが増えるので疲れそうです。
大手財閥系の賃貸不動産会社は、キッチリとしていました。
保険会社とのやりとり
保険会社は、独立して個人で保険代理店をやっている所が多くあります。
賃貸物件が更新のタイミングでオーナーチェンジして、新しい保険会社に切り替わりました。
そうしたら朝の7時くらいにわたしのケータイが鳴って、
「前の保険の契約書あるぅ? FAXで送ってくれる」
と、60代くらいのおじさんの声で電話がありました。
賃貸書類は会社にあるので、始業時間はもっと遅かったですが、着替えて徒歩圏内の会社に行きました。
その途中で再度電話が掛かってきて
「(書類)あったぁ?」
と言ってきました。
前日が遅くて睡眠時間4時間くらいで起こされたので、カチンと来て
「不動産会社の方が・・・」
くらいまで言ったら相手が遮って
『そんなの関係ないのっ!』
と3歳児っぽい言い方で激高しました。
大人しく従ってやり取りを追えて、不動産会社に連絡をしたら、オーナーに直接連絡するようたらいまわしにされました。
オーナーに状況を説明したら、その後で保険会社のおじさんから気持ち悪いくらい媚びた電話がかかってきました。
何で普通の大人同士のやり取りができないんだろう?
こういう経験も、賃貸不動産に拒否感をおぼえる理由です。
賃貸不動産向きのスキルがない
大家として家賃の滞納の対応や、退去時の補修の交渉とか、わたしは行き腰(押し)が弱いので向いていません。
あいまいで人間的な部分が多い仕事では、ゴネる人が出てきますが、こういう人の相手ってすごく疲れませんか?
スキルうんぬんの前に、人間性の問題で不動産向きではないです。
仕事で内装とか不動産をやってる人
例えば退去時に穴がボッコリ開いてたりドアの修理とか、賃貸は内装に関する仕事が結構あります。
こういうのを自前の内装工事会社でできれば、かなり経費が節約できます。
不動産会社をやっている場合も、物件情報が早めに手に入るだけでなく、建築業者とも関係ができるので安く発注できます。
わたしはこういうアドバンテージがないので、賃貸不動産には手を出すつもりはありません。
株の方が合っている
仕事でデータ分析をしていたので、わたしには株の方が合っています。
先日は決算データをまとめるVBA(自動化プログラム)を作って、そのデータを元に2銘柄買いました。
売買はネットで完結するし、人が関わる部分がないので精神的に削られることがありません。
わたしみたいに人疲れしやすいタイプは、自己完結できる株が性に合っています。
不動産投資が好きな人は、人との関りが好きなのではないでしょうか?
株も資金の割に、そんなに保有していません。
それはリタイア後の生活が、試算していたよりお金がかからないので、ムリに投資で消耗する必要がないからです。
リタイアすると、割と小さな事で満足できるようになります。
他のページにも投資とか、早期リタイア資金を稼いだ方法とかが書いてあるので、よければ読んでみてください。