『億り人のひきこもり生活は』は300ページ超あるので、1章をダイジェスト版にしてみました。
本編では俳句のリズムを意識して、文章が短めだったので、ここで解説を入れます。
アルバイト死闘編
有名大学の名前をパクった、偽ブランド品みたいな専門学校では、何も身につきませんでした。
おまけにテレビで就職できない報道ばかりされてたので、怖くて就活しないでフリーターになりました。
田舎のヤンキーより都市部のヤンキーの方が、毒っ気が強い気がします。
他人に絡むことで人生を進めるヤンキーは、わたしとは対極の存在です。
残高の数字が時限爆弾のタイマーみたいに感じてました。
何年もタイマーに追われる生活に疲れたので、ようやく就活をしました。
就職しても逃げる編
就職さえすれば電車に乗ったのと同じで、終点まで自動的に運んでもらえると思ってました・・・
自分が富士急ハイランドのジェットコースターになったのかと思うほど、毎日叫ばれてました。
当時は精神医学が未発達で、刃物を振り回さないと狂人認定されなかったので、今より大声を出す人が多かったと思います。
嫌なことがあったら逃げるのは、動物が生き残る上で基本的な行動だと思います。
逃げるなというのは、労働者を安く使いたい支配者が流布した思想でしょうか?
逃げ続けて適職編
コピーライターは1週間くらい悩んでるフリをして、1行に満たない文章を考えればいいだけの、楽な仕事かと思って就きました。
当時のわたしは弟子が描いた竜の絵に眼を入れるだけの、水墨画の大家みたいな仕事を欲してました。
コピーライティングの仕事よりも広告管理の方が多かったですが、数値で明確化されるネット広告は、わたしの性に合ってました。
声の圧によって我を通そうとする人がいる世の中で、数値は内向型にも公平な基準です。
人は同じ波長の人を好むので、自分が良い人間になろうと心がけたら、仕事で関わる人の質も良くなりました。
それと反してわたしの異性関係がヒドかったのは、自由を望む本心と、「結婚しなきゃいけない」という義務感で葛藤があったからでした。
わたしはリーダーシップを発揮するタイプではなかったので、急拡大する会社の内部統制の仕組みを、走りながら作って間に合わせていたという感じです。
疲れるので毎日の昼寝は絶対に欠かしませんでした。
起業時に共同出資したので、自社株をまぁまぁ持っていました。
年間休日30日くらいで(役員で自主的に)働いていたので、あぶく銭とは思いませんでした。
新卒でフリーターを選んだ時よりもリタイアする時の方が、漠然とした空間が広がっていました。
そこで自由に世界を構築して、今は自分専用の惑星で暮らしているような感覚です。
土地と民に縛られる王様より自由です。