億り人のひきこもり生活1章ダイジェスト

お金の不安をなくす

『億り人のひきこもり生活は』は300ページ超あるので、1章をダイジェスト版にしてみました。

本編では俳句のリズムを意識して、文章が短めだったので、ここで解説を入れます。

アルバイト死闘編

授業で社会に出る武器が何も身につかず、RPGで布の服と細い棒しか持っていないのに、冒険の旅に出させられるような心細さでした。

有名大学の名前をパクった、偽ブランド品みたいな専門学校では、何も身につきませんでした。

おまけにテレビで就職できない報道ばかりされてたので、怖くて就活しないでフリーターになりました。

 

バイトの弱い立場だったので嫌な思いをさせられることが多かったですが、そういったウップンを後に出世の原動力にしたので、わたしにとっては必要な下積みでした。

田舎のヤンキーより都市部のヤンキーの方が、毒っ気が強い気がします。

他人に絡むことで人生を進めるヤンキーは、わたしとは対極の存在です。

 

わたしは生活費が底を尽くまでなるべく引きこもっていたいと思うほど、社会のノイズに耐性がありませんでした。

残高の数字が時限爆弾のタイマーみたいに感じてました。

何年もタイマーに追われる生活に疲れたので、ようやく就活をしました。

就職しても逃げる編

そんなグダグダな就活でしたがシステム会社に滑り込むことができて、普通の社会人になれたと思ってました。

就職さえすれば電車に乗ったのと同じで、終点まで自動的に運んでもらえると思ってました・・・

 

入社したシステム会社でわたしの指導役になった社員は不安定なタイプで、仕事上で何か聞いたりするだけで「〇〇だろぉーーっ!」と絶叫する人でした。

自分が富士急ハイランドのジェットコースターになったのかと思うほど、毎日叫ばれてました。

当時は精神医学が未発達で、刃物を振り回さないと狂人認定されなかったので、今より大声を出す人が多かったと思います。

 

そんな毎日だったので半年で会社を辞めましたが、もしあのままだったら薄給で罵倒され続ける日々だったので、トラウマを植え付けられる前に逃げるという選択は正解でした。

嫌なことがあったら逃げるのは、動物が生き残る上で基本的な行動だと思います。

逃げるなというのは、労働者を安く使いたい支配者が流布した思想でしょうか?

逃げ続けて適職編

こんな楽な仕事はないと思って求人を探し、コピーライターを募集しているネット広告代理店を見つけました。

コピーライターは1週間くらい悩んでるフリをして、1行に満たない文章を考えればいいだけの、楽な仕事かと思って就きました。

当時のわたしは弟子が描いた竜の絵に眼を入れるだけの、水墨画の大家みたいな仕事を欲してました。

 

データの分析はバラバラの数値をどうつなげたら意味のあるデータができるのか、という方程式を見つける作業だと思います。

コピーライティングの仕事よりも広告管理の方が多かったですが、数値で明確化されるネット広告は、わたしの性に合ってました。

声の圧によって我を通そうとする人がいる世の中で、数値は内向型にも公平な基準です。

 

成果に比例して年収も上がり、金融資産が増えていくのに従って、お金の性質が人に似ていることに気づきました。

人は同じ波長の人を好むので、自分が良い人間になろうと心がけたら、仕事で関わる人の質も良くなりました。

それと反してわたしの異性関係がヒドかったのは、自由を望む本心と、「結婚しなきゃいけない」という義務感で葛藤があったからでした。

独身の生き方を選んだら心底ホッとしました

 

転職や個人事業主になって数社を回って、どこでもやっていける経験を積んだ頃に共同出資でネットベンチャーの起業に誘われて、会社をイチから作りました。

わたしはリーダーシップを発揮するタイプではなかったので、急拡大する会社の内部統制の仕組みを、走りながら作って間に合わせていたという感じです。

疲れるので毎日の昼寝は絶対に欠かしませんでした。

 

わたしが退職する時には会社が成長していて、会計事務所が株価算定の書類を冊子で作るくらい立派な株価になり、リタイア資金の大きな足しになってくれました。

起業時に共同出資したので、自社株をまぁまぁ持っていました。

年間休日30日くらいで(役員で自主的に)働いていたので、あぶく銭とは思いませんでした。

 

リタイアして社会人の身分を失うことは自由な半面、何も無い宇宙空間に飛び出すようで怖かったです。

新卒でフリーターを選んだ時よりもリタイアする時の方が、漠然とした空間が広がっていました。

そこで自由に世界を構築して、今は自分専用の惑星で暮らしているような感覚です。

土地と民に縛られる王様より自由です。