企業型確定拠出年金の残高がゼロになった件

実体験に基づく投資のやり方

自分の投資歴には含めていませんが、初めて金融商品を選んだのは企業型確定拠出年金でした。

転職のドサクサでIDとパスワードを忘れて以来、口座を放置しっぱなしでしたが、口座を管理している地方銀行から年に一回だけ通知が届いていました。

 

段々と残高が減るだけの通知で煩わしかったのですが、15年くらい放置の末に口座がゼロになりました。

これからNISAや資産運用をやろうという方に、ゼロになるケースの一つとして見ていただければと思います。

企業型確定拠出年金に入らされる

確定拠出年金は年金とついているので紛らわしいですが、会社が導入する意味合いとしては退職金の方が近いです。

 

 

会社で加入させられる企業型確定拠出年金は、自分で加入して自分で積み立てるiDeCo(個人型確定拠出年金)より前に始まったものです。

わたしが20代の時にいた会社は給料が安くて離職率が高かったため、社長が対策として確定拠出年金を導入しました。

 

拠出年金の導入の前には定期的にカニを食べさせられたり、変な会社でした。

 

 

社員としては給料を上げて欲しかったのですが、それだと社保や厚生年金で会社負担が増えるため、給与以外で支給したかったのでしょう。

訪販出身の社長だったので社員旅行も頻繁にありましたが、土日が潰れるために社員には不評でした。

 

とにかく病的に社保の会社負担を嫌う社長でしたが、おかげで投資に触れることができました。

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地方銀行による接待旅行

拠出年金の導入時に、制度の説明会と称して口座管理をしている地方銀行による接待旅行がありました。

 

旅行費用全額が銀行負担か不明ですが、若い女性担当者が夜の宴会でお酌をして回っていたので、そういう意味合いでしょう。

わたしはお酒が飲めないのでゲボを吐きましたが。

 

それだけ銀行が力を入れたのは拠出年金の手数料収入が入り続けるのと、自分たちが選定した金融商品を売れるからです。

積み立てNISAの口座管理手数料0円の感覚からすると、企業型確定拠出年金は年間で数千円の管理手数料や、なにかにつけて事務費用で数千円かかるため割高に感じます。

 

運用する商品を選ぶ

給料日に合わせて会社が勝手に拠出年金口座に振り込むので、自分のお金という感覚が薄く、金融商品の選び方もあまり調べませんでした。

給料を使い切る人が多い社風で、周りも資産運用とは縁遠い人ばかりでした。

 

 

わたしはとりあえずローリスクの金融商品を選びましたが、後に破綻騒ぎになるドイツ銀行が絡んだ金融商品があったので、あまりよいラインナップではなかったと思います。

拠出年金で選べる金融商品は管理している地方銀行が選定したと思われ、彼らが売りたい思惑のあるものが並べられていました。

 

金融の世界では個人など、良いカモでしかありません。

会社を辞めてから放置

会社を辞めた時は数万円の残高でしたが、何も移管の手続きをしなかったので、自動的に企業型から国民年金基金連合会に移されました。

精神的に疲弊していたし、自分に合う仕事を模索していた頃だったので、六十代になってから引き出せるお金のことに対処する余裕はありませんでした。

 

 

わたしみたいな人は他に110万人くらいいて、2600億円が放置されているそうです。

わたしの場合は前の会社を忘れたかったのもあり、縁を切る意味でも企業型拠出年金のことはスッパリと切り捨てました。

 

こういう悪縁を切り捨てるお金の使い方について、わたしは精神的なことに影響されやすいので必要経費だと思っています。

実際にそのおかげで、次の仕事ではすぐに給料が前の会社の倍になりました。

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徐々に減っていく残高

まず移管費用だけで4千円を引かれて、さらに会社を辞めてからの口座管理手数料は、自分の拠出年金口座から引かれるようになります。

国民年金基金連合会に自動移管される時に金融商品が現金化されるそうで、明細は覚えていませんが含み損が確定損になったと思います。

 

口座管理手数料は金融商品を持っていなくても年に600円くらいとられ、毎年、手数料で口座残高が減っていくだけの通知が地方銀行から届きました。

封筒の宛名部分の窓がプラスチック製の、分別が面倒な封筒なのもイラッとポイントが高かったです。

 

最後の数百円までキッチリとる

残高が減っていって残り二百円くらいになりましたが、最後にその全額を口座管理手数料として引かれて残高ゼロ円になりました。

 

 

残高ゼロ円になっても何らかの費用を引かれそうな勢いでしたが、口座が消滅して終了となりました。

なんでこんな拠出金制度が成立しているのかというと、掛け金を所得から控除(引く)できて、所得税・住民税が安くなるからです。

 

普通の給与額の人であれば、口座の管理手数料よりも多くの納税額が減らせます。

ただわたしのように積み立てを止めると、金融機関に割高な手数料を引かれるばかりになります。

 

確定拠出年金で経験になったこと

地方銀行に割高な手数料を取られ、さらに変な金融商品を用意された経験は、後の投資で銀行や証券会社のオススメを無視することにつながったと思います。

一行の銀行口座が数千万円になったら、所用で銀行の窓口に行くと営業担当の名刺を渡されるようになりました。

 

 

その頃には証券口座を持って自分で運用していたので、金融機関が勧める商品がどういうものか知っていた為、関わることはありませんでした。

普通に考えれば自分の資産を増やしてくれる、都合の良い人などいないことは皆さんも知っていると思います。

 

積み立てNISAはやっていない

数年前にNISA口座を作りましたが、いまだに手を付けていません。

合理的に考えれば積み立てNISAで手数料の低いファンド(おまかせパック)を買うのが正解だと思いますが、早期リタイアしたわたしがそんな楽をしたら人間がダメになりそうです。

 

それに枠が決まっているというのが自由が損なわれる気がするし、わたしの場合は枠を意識して投資判断に影響が出そうです。

 

 

積み立てNISAは財源が不安な年金の補助のため、金融庁が無難な金融商品だけピックアップしたので、機会があればNISA関係なく買いたいと思います。

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節約が安心感につながる

お金に不安がある時は判断力が下がって、変な金融商品を掴みやすくなってしまいます。

節約をして小さい生活費で収まるようにすると、「これくらいのお金でも生活できるんだ」という安心感によって、判断力が上がっていきます。

 

 

 

わたしは節約をすると自分を高めた気になるので、その感じが好きで習慣化しています。

そんな生活をしているので物質的な豊かさはないですが、株を買う時にはいくら銘柄を増やしてもお金が減らないので、自分はお金持ちなんだなと感じます。

 

お金は置いてあるだけでは価値がないと言われますが、わたしの性格だと置いてあることが安心感につながります。

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堅実な運用

今は多岐に渡る分野の株を買っていて、どれかが下がっても別の株が補ってくれています。

 

すべて日本株なので分散投資ではないかもしれませんが、日本で稼いだわたしが買うのは日本株だと思っています。

円高になったら海外のファンドも買う予定ですが、なるべくなら日本株にこだわっていきたいです。

 

こんな風にわたしの投資は合理ではなく道理に偏っていますが、信用取引はしていないので暴落が来ても耐えられます。

投資は儲けるよりも生き残ることを目的にすると、結果的にプラスで終われるのではないでしょうか。

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