重圧に耐えられなかったので人格を増やした件

内向的な人の仕事・生き方

わたしは子供っぽくて傷つきやすい人格のまま社会に出たので、精神がもたずに仕事が続きませんでした。

 

何度も職を変えて社会人生活が破綻するのではないかと追い詰められた結果、楽になる方法を作り出して実践しました。

自分でも普通ではないと思う方法です。

バイトさえ耐えられない豆腐メンタル

テレビの影響なのか、一時期アルバイトに対しても容赦なく

「1円でもお金をもらうからにはプロ」

と責める風潮がありました。

そういう人は自分では働いていなかったりするのでタチが悪いです。

わたしは防御力ゼロなのですぐに魂が削られて、働いた期間と同じくらい無職生活に入ってダウンしていました。

自分のままでは社会に耐えられない

うすうす自分の人格では社会に適応できないと感じていましたが、すぐに解決策が浮かんだわけではなく、トライ&エラーを繰り返していました。

そういった人生に迷っていた期間でも、尊敬できる人物の本を読んでいる時だけは、聡明な自分になれたような気がしました。

 

発明家や偉人、勇敢な将軍の本を読み続けていくうちに、それらの人と自分を重ね合わせるようになっていきました。

そして本来の人格の他に、自分の中に指導的な立場の人格を作り出しました。

 

 

オカルトとか怖い話ではないので、もう少しお付き合いください。

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本来の自分とは違う人格

多重人格は辛い目にあった子供が、苦痛を肩代わりさせるために別の人格を生み出して、それが大人になってからも続くことです。

多重人格は急に人格が入れ替わるので難儀するようですが、中にはある局面で勇敢な人格に切り替わって職務を遂行する、アメリカの警官のような成功例もあります。

 

社会人でやっていくには弱すぎる人格のわたしには、多重人格が羨ましく思えました。

そんな思いがあったので理想の人物になり切ってもの事を考える時間が増えるうちに、本来の自分とは違う人格が育っていきました。

豆腐メンタルは才能

本で読んだ理想的な人物に自分を近づける能力は、欠点だと思っていた豆腐メンタルにありました。

豆腐メンタルとは普通の人より感受性が強すぎるため、他人からメッセージを感じ取りすぎて疲弊してしまうのです。

 

しかしこの感度の良さは読書の際に、偉人たちのエッセンスを吸収する能力につながり、偉人の考え方で思考を継続するうちに自分の一部になっていきました。

たとえ暗示や思い込みだとしても、内向型のわたしには有効でした。

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脳は変化する

脳はよく使う回路が強化される特性があります。

 

先々のことを不安に思うことが多ければ、その回路は強化されてより一層、先の心配をするようになります。

その仕組みを使って偉人たちのように困難を乗り越える思考を真似ることで、徐々に脳が変化していきます。

 

わたしはこの方法で、自分の中に欠けていた厳格さや論理的な思考が発達したと思っています。

厳格さにより問題が解決するまで取り組み、論理的思考を繰り返した結果、いつしかその人格が定着していきました。

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読書で人格は作られるのか

たとえば戦いの映画を観た客が強くなった気がするのは、脳の中でテストステロンというホルモンが出ているからです。

これは外部からの刺激によって、脳が多少なりとも変化をすることを示しています。

 

読書にも似たような効果があり、わたしは習慣的な読書で理想的な人物のエッセンスを取り込むことができました。

大胆な決断ができるようになった

わたしは命令を下す人格と実行する人格をわけることで、以前なら怖気づいていたような決断も下せるようになりました。

小心者で新卒の就活からも逃げるような人格でしたが、命令と実行の人格を分けてからは、人生を左右するような選択でも恐れることがなくなりました。

 

例えば年収が800万円近くになり地位も安定していたのに、命令を下す人格のわたしが「まだ安穏としてはいけない」と思って、年収が半分になる転職の決断をしました。

そのおかげで後に地位は上がって年収もより高額になりましたが、40代で再び命令を下す人格により、何の保証もないリタイア生活に入る決断をしました。

行動に迷いがなくなる

 

行動するのは計画・命令の人格とは別なので、たとえ失敗しても負い目を感じることはありませんでした。

この役割分担はたとえば就活の面接の時に、不採用のダメージを分散させるのに有効です。

素の自分を否定されたら傷つきますが、わたしは面接用の人格で面接を受けていたので、その人格に痛みを肩代わりさせることができました。

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一人で会議できる

会社は異なる人格の人が集まることで、強みを発揮しています。

これは個人にも言えることで、自分とは異なる人格でもの事を考えることは、一人であっても多角的な視点で判断する能力につながります。

 

だからわたしは他人に相談をしたことがなく、人生の選択は一人で決めてきました。

今は投資の際に大まかな戦略を担当する人格と、戦略に沿って実行する人格を分けていて、リタイア時より資産を増やしています。

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自問自答を繰り返した結果

 

異なる人格で自問自答(会議)を繰り返した結果、自分が世界の中心のようになって、社会の情勢にあまり左右されなくなりました。

景気が悪いと言われる中でも年収は右肩上がりだったし、コロナが流行した時もわたしには影響がなく、ただ日経平均が下がったので淡々と株を買っただけでした。

 

これも計画・命令を下す人格があったことで、機械的になすべきことを実行できました。

 

弊害かもしれないこと

資産を築き上げた人格と本来の自分の人格が異なるためか、あまり自分で稼いだ自覚がありません。

人格を分けるとダメージを減らせる半面、功績に関しても達成感が分散してしまうのかもしれません。

 

あとは自分一人で計画・実行するルーティーンができたため、交際相手がいるとリズムが崩れてしまうようになったので、独身が最適という結論になりました。

みなさんが疑似的な多重人格を実践する時には、そのへんをご注意ください。

わたしはお金の不安がなくて、自由にできる今の生活には満足しています。