15年近く投資をしてわかったのは、騰がる投資先を見つけようとするほど、判断を誤りやすいということです。
半永久的に投資をするFIREでは、避けるべき投資先を嗅ぎ分けて、ほどほどに収入を得続けることが大事です。
そんな避けるべき投資先を見つけるポイントを共有します。
投資詐欺の空気感を知っておく
損をする投資先は、詐欺とはいえないまでも、投資詐欺に似た空気感があります。

そこでyoutubeで過去の投資詐欺を知って、選定眼を鍛えてください。
代表的なものでは、以下があります。
豊田商事事件
和牛商法
円天(エルアンドシー)
よくわからないものに投資しない
上記の投資詐欺では、よくわからない金融商品(?)が共通しています。
例えば豊田商事ではゴールドへの投資と言いながら、「純金ファミリー契約証券」という、ただの紙切れ(ゴールドの預かり証)がやりとりされてました。
客が買ったゴールドを豊田商事が運用して、出資者は月利(!)でお金がもらえるという触れ込みでした。(当然のちに破綻)

豊田商事の空気感を知っておけば、近年のロレックス預かり商法も、同じベクトルの詐欺だとわかります。
怪しい投資の空気感をシッカリ覚えると、新たに出てくるキナ臭い投資先が、わかるようになります。
みんなで大家さん
集団訴訟になっているみんなで大家さんですが、代表的な事業は成田空港の近くに、巨大な複合施設街を作るというものです。

この手のイメージ図には、惑星が使われがちですね。
施設が成功するか否かなど、素人にわかるはずがないのですが、多くの出資金が集まりました。
成田以外でバナナの栽培施設の案件もありますが、皆さんはバナナの需給なんてわかりますか?

みんなで大家さんに出資をした人は、『過去に元本割れを起こしていない』という事を重視していました。
しかしこの手の投資は、破滅が始まる前日までは元本割れを起こさないので、気づいた時には詰んでます。
メタプラネット
株価が5ヶ月で4分の1に下がったメタプラネットも、FIREで避けるべき投資の特徴が出ていました。

この会社の事業は暗号資産のビットコインを買うというもので、そもそも事業なのか疑問符がつきます。

そして例によってイメージ図に惑星が使われてます・・・
株主総会は派手で、エンタメ企業でもないのに、イベント感が満載の演出でした。
メタプラネット株が買われた理由
メタプラネットの株価が上がった時は、1年ちょっとで14円→1900円になりました。

ビットコイン価格の上昇もありますが、株価が100倍以上になったのは、上昇途中で多くの人が便乗したためです。
人は熱狂している時には、危険な兆候が目に入らなくなり、儲かると信じられる情報しか見えなくなります。
つまり株価の成分の多くが”人々の熱狂”だったので、冷めた時はビットコインの下落幅より、株価が大きく下がりました。
よくわからない数式
メタプラネットの株価の目安に、mNAVというものがあります。
mNAV=1なら、保有するビットコインの金額と株価がイコールということです。
mNAVは株をやっている方にはなじみ深い、PBR(資産に対する株価)みたいなものです。
しかしmNAV=1という見慣れない数式になると、何か新発明されたもののように感じます。

この「よくわからないけど新しい」というのが、FIREで避けるべき投資先の共通項です。
初期に飛び乗れば儲かったのは事実
初期に買って頂点付近で売り抜けて、大きく儲かった人もいるでしょう。

しかし短期でそれほど大儲けできる株というのは、わずかなタイミングの差で大損します。
このようにセンシティブな株式投資は、ずっと続けるFIRE生活で触るべきものではありません。
焦って儲けないといけない状況なら、半分働くセミリタイアをした方が、安心感が得られます。

人気の絶頂期に買わない
わたしが株式投資を始めた十数年前に、トヨタとSUBARUを同時期に買いました。
SUBARUはアメリカでの人気が話題になり、浅い知識で投資をしていたわたしは、株価の絶頂期に買ってしまいました。
SUBARU株はいまだに含み損のまま、証券口座に残り続けています。

SUBARUは実業と現物資産があるので無価値にはならず、今年も10万円の配当金が入るので、累計では何とかプラスになりました。
この失敗を胸に刻み、以降の投資では堅実性が上がって、安定した運用ができるようになりました。


